高齢出産/ハイリスク出産で考慮しておくべきリスク

高齢出産/ハイリスク出産で考慮しておくべきリスク

高齢出産とは

高齢出産の人は妊娠期から注意を

高齢出産とは、高年初産婦、35歳以上の初産婦のことを指しています。高齢出産の場合、35歳未満の人に比べて妊娠中から分娩、出産後にかけて何らかの異常が起こりやすいため、妊娠期から注意して出産を迎えることが重要です。

35歳以上では、特に40歳以上になると流産や早産、また、高血圧を主症状とする妊娠高血圧症候群などの合併や出産時の出血量の増加などのリスクが高くなります。また、陣痛が弱くなって分娩が長引くことも多く、場合によっては2時間以上分娩が進まない分娩停止に陥り、速やかに出産を終えるために緊急帝王切開になることも少なくありません。

しかし、妊娠や出産のリスクは35歳になったから急に高くなる訳ではなく、20歳代に比べると30歳代前半からリスクは徐々に高くなっているといわれています。

さらに、母親の年齢が高くなるにつれて発症率が高まるのは、赤ちゃんにダウン症候群という染色体異常が起こることです。そのため、高齢出産の場合は妊娠中から出産後までを通して、母親と新生児双方の診療が行える病院・医療機関で出産するのが望ましいといえます。

 

35歳以上の出産は増加傾向

厚生労働省が毎年、発表している「人口動態統計」をみると、35歳以上の母親から生まれた赤ちゃんが増えています。

1985年における35歳以上の出生数は約10万人で、出生総数の7%ほどでした。しかし、2004年は約17万人、2014年には約28万人に増え、出生数全体の3割弱を占めるようになりました。

また、増加が著しいのは40歳以上の出生数です。1985年は0.8万人ですが、2004年は約2万人、2014年には約5万人となり、およそ30年間で6倍以上になりました。さらに、40歳以降に第一子を産んだ人をみると2004年は0.6万人ほどですが、2014年には約2万人となり、10年間での伸びは3倍以上です。

高年齢での妊娠、出産が増えた背景には、晩婚化のほかに、女性の社会進出などの影響で妊娠を考える時期が遅くなったこと、あるいは不妊治療の進歩などの要因が挙げられています。

 

胎児診断(出生前診断)

高齢出産では、染色体などの先天的な異常が20歳代に比べると多くなる傾向があります。また、以前の妊娠、出産でお子さんにダウン症候群などの何らかの染色体異常があった場合には、次の妊娠でも同様の問題が起こる可能性は少なくありません。

そのため、胎児の異常を把握し、妊娠中から出生後にかけて赤ちゃんに必要な医療を適切に行うために病院側で胎児診断を打診することがあります。

胎児診断に用いる検査は超音波検査や母体血清マーカー検査、さらに、胎盤の組織の一部である絨毛(じゅうもう)や子宮を満たしている羊水による染色体検査などです。母体血清マーカー検査は「クアトロマーカー検査」とも呼ばれ、母親の血液中の特定のたんぱく質の濃度を測ることにより、胎児の染色体異常の確率を知ることができます。

しかし、母体血清マーカー検査でわかるのは「確率」であり、実際に「異常がある」と明確になる訳ではありません。このように胎児診断を受けるには、事前に診断の目的や検査結果の意味についてしっかり理解しておくことが重要です。

 

ハイリスク出産とは

一方、「ハイリスク出産」というときは高齢出産に限りません。年齢でいえば、15歳以下の若年者の妊娠、出産も流産や早産、また、生まれた赤ちゃんの体重が少ない低出生体重児などのリスクを高くする要因です。さらに、以前の妊娠で重症の妊娠高血圧症候群になった人も妊娠中や分娩時に異常が起こりやすいため、高度な医療体制を整えた病院で診てもらう必要があります。

ほかにハイリスク出産として管理が必要になるのは、母親に心臓の病気や高血圧、糖尿病などの持病がある、また、羊水が増えすぎる羊水過多などの産科的な異常がある場合です。羊水過多が認められるときは、胎児の消化管が塞がっているなどの異常が考えられます。こういった複雑なリスクに対応するためには、経験豊富な医師と、適切な設備のある病院を選ぶことが重要です。

なお、その他のハイリスク要因については、次の「高齢出産/ハイリスク出産(2/3)-産婦人科:知っておきたい疾患」の中で「妊娠リスクスコア」を通して具体的にご紹介します。

 

 

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