傷あとが赤く盛り上がっちゃうケロイドは手術で治す!

傷あとが赤く盛り上がっちゃうケロイドは手術で治す!

やけど、切り傷、擦り傷によってできた皮膚の傷が赤く盛り上がってしまうことがあります。これがケロイドです。赤みと共にかゆみが出て、掻いてしまうことで治りが悪いということもよくあります。

今日はケロイドについて知っておきましょう。

 

ケロイドの概要

通常、皮膚は傷ついた際に自然に治癒していきます。しかし、中には傷ついた皮膚が上手く修復されず、怪我から数ヶ月経ってから傷跡が赤く盛り上がりミミズ腫れのような状態になってしまうことがあります。この赤い盛り上がりが周囲にどんどんと広がっていく場合をケロイドと呼びます。

ケロイドができる際の症状としては強い痒みが起こるのが特徴です。また、痒いからと掻いてしまうと化膿して更なる傷になるケースもあります。ケロイドができる原因の一説としては遺伝性のものもあると考えられており、体質によってなりやすい方、なりにくい方がいます。

また、発症年齢としては一般的には成長期から中高年まで誰にでも幅広く起こりえます。ただし、身体の成長が活発な成長期に多く、高齢者では少ないという意見もあります。

ケロイドは命に関わる病気ではありませんが、基本的には自然治癒することがなく、美容的な側面で問題となることが多い状態です。改善させるためには何らかの処置を行う必要があります。

 

ケロイドの原因

ケロイドができるかどうかは遺伝的な要素などが関係しますが、きっかけは皮膚への傷が原因で起こることが多いと言われています。ピアスを開けるときの傷にように日常生活の些細なことがきっかけになることもあれば、帝王切開のような医学的な処置がきっかけで起こるものもあります。

ただし、同じような傷であっても誰にでもできるというわけではありません。ケロイドができるかどうかにはあくまで体質が大きく関係します。ケロイドができるかどうかを決める要因の1つに人種があります。一般的に白人には少なく黒人には起こりやすいという特徴があり、日本人のような黄色人種はその中間です。また、同じ日本でも地域によって差があるとの指摘もあり、沖縄や九州など南方の方はできやすいと言われる一面もあります。

これに加えて、先程述べたように成長期の方は特にケロイドができやすい傾向がある為、地域と年齢を考慮してケロイドができやすい体質かどうかに注意する必要があります。

傷ができたときのケアがケロイドのもう一つの原因

もう1つ注意が必要なのが傷ができた後のケアについてです。傷ができた後にしっかりとケアが行われたかどうかもケロイドができるかを決める重要な要素の1つです。

ケロイドになりやすいタイプの傷としてはしわを横切るような傷が上げられます。しわに平行にできた傷はケロイドになりにくい反面、しわを横切るようなタイプの傷はケロイドになりやすく、ケロイド体質の方は注意が必要です。また、皮膚が強張っている箇所や首などの引っ張られやすい箇所もケロイドとなりやすく傷ができた箇所にも注意が必要です。

ケロイドができるまでの過程

一般的に皮膚は傷つくと自然治癒しようとする力が働きますが、ケロイドの場合はこの流れが上手くいきません。傷の治癒過程としてはまずフィブリンと呼ばれる血液の成分が傷の間に溜まることで糊のように働きくっついてくれます。そして、皮膚の一番表面にある表皮と言われる箇所がくっつき、傷口に菌が入ることを防いでくれます。その後、更に深い傷口をつなげるために毛細血管や繊維組織とよばれるものが作られ修復されていきます。

小さな傷であればこれで修復が完了するのですが、大きな傷や火傷の後のような膿んだ傷はこの後も活発に修復が行われ続け1~2ヶ月経過するとミミズ腫れのようになることがあります。これは、修復の際に線維芽細胞により繊維組織が過剰に作られることで起こる現象で、徐々に表面へと広がってきます。この状態のことを肥厚性瘢痕と言いますが、この段階であれば放っておいても半年から1年程度で自然に治癒します。

しかし、この肥厚性瘢痕がいつまで経っても消えず残ってしまうものがあり、この状態をケロイドと言います。こうなると自然治癒することは無くケロイドを取り除くためには何らかの医学的処置が必要となってきます。

そして、繰り返しになりますがこの過程は誰にでも同様に起こるものではありません。体質や傷のケア、傷の程度などによりケロイドができるかが決まりますが、同じような傷であってもケロイドができる人もいれば、何事も無かったかのように治癒される方もいらっしゃいます。

 

ケロイドの治療法

ケロイドは体質などが関係して傷の修復過程において作られますが、まだどういった体質が関係して起こるかどうかは不明な点が多いです。このため、はっきりとした治療法は確立されておらず、症状を抑える対症療法やケロイドができた後のケアに留まっているのが現状です。

軟膏によるケロイドの治療

ケロイド 瘢痕 皮膚科 形成外科

まず、ケロイドの代表的な症状であるかゆみを抑えるためにレスタミン軟膏などの薬が使用されます。レスタミン軟膏はかゆみの原因となるヒスタミンの働きを抑えることで皮膚のかゆみを抑える薬です。

ケロイドはできる際に非常に強い痒みを伴い、掻くと傷になり化膿するリスクがあるのでかゆみ止めで症状をコントロールすることが大切です。

手術によるケロイドの治療

もし、ケロイドができてしまった場合は必要に応じてケロイドを除去する治療を行います。ケロイドを除去する代表的な治療法の1つに手術がありますが、手術ではケロイドを切り取り、周りの皮膚を縫い寄せることで治癒を目指します。また、ケロイドが広範囲に及び皮膚を縫い寄せられない場合は皮膚移植を行い対処します。

ただし、手術は実践する上で問題点もあります。ケロイドは手術を行う事で一旦治りますが再発のリスクがあり、再発するとかえってひどくなる場合もあります。特にケロイドは引っ張る力が加わるとできやすいと考えられているため、しっかりと縫合をしなければ再発するリスクは高まります。

このため、従来はケロイドに対する安易な手術は余り行われず他の方法を試して改善が見られなかった際に手術が選択肢に加えられていました。

それ以外のケロイドの治療

手術以外の方法としては薬や圧迫法、放射線などがあります。薬は飲み薬や塗り薬、注射などがありますが、飲み薬の場合は抗アレルギー薬が処方されます。抗アレルギー薬はケロイドができる際に起こる痒みを抑えてくれることに加えて、ケロイド自体を鎮静させてくれることもあると考えられています。

塗り薬に関しては炎症を抑える薬や場合によってはステロイドが用いられることもあります。ステロイドは注射に使われることもあり、ステロイド注射は赤みや盛り上がりを減らす効果があります。ただし、効果が強すぎると凹んだ傷になることもあるので、用量に注意が必要です。

放射線はケロイドのでき始めのときには効果を発揮してくれますが、古くなったケロイドには効果を発揮しにくいという特徴があります。また、皮膚障害や色素沈着を招くリスクも有り、効果が保証されているものではないため、実践するかどうかは慎重に判断する必要があります。

圧迫法はシンプルな方法ですが効果をもたらしてくれることは意外に多く、フォームラバーなどを用いて傷の動きを防ぐようにすることでケロイドの悪化を防ぎます。ただし、圧迫法が単独で行われることは少なく他の治療法と併用して行われるのが一般的です。

 

ケロイドの最新治療

ケロイドは原因が不明なため、治療が簡単に済まないケースも多いですが、最近では手術と放射線療法を併用して治療効果を高めている病院もあります。これは従来のケロイド除去手術に加えて手術後に放射線治療を行う方法です。

ケロイドは線維芽細胞が活発にできすぎることで形成されますが活発な線維芽細胞の働きを放射線で抑えることでケロイドの再発を防ぎ傷跡を綺麗に治癒させます。この際に使う放射線はがん治療などのものと異なり、身体のごく浅い部分に行う方法ですが発がん性のリスクが全く無いというわけではありません。

標準的な放射線治療であれば発がんのリスクはほぼないようですが、もちろんゼロとは言い切れないためにメリットとデメリットをよく医師と相談した上で実践する必要があります。

 

 

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