腰がい、痛い….椎間板ヘルニアの最新治療!

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腰がい、痛い….椎間板ヘルニアの最新治療!

椎間板ヘルニアの概要

椎間板ヘルニアの患者数は、日本国内に約100万人と言われています。整形外科の担当する病気の中でも比較的一般的に知られている病気かと思います。

椎間板ヘルニアには、頸椎(脊椎の首の部分)、胸椎(脊椎の胸の部分)、腰椎(脊椎の腰の部分)に起こるものがあります。その中でも一番ヘルニアを起こしやすい部分は腰椎になります。頸椎、胸椎についての症状を述べ、腰椎に関しては、少し細かく記載していきます。

 

椎間板ヘルニアの症状

上述の通り、椎間板ヘルニアにも発生部位によって少しずつ違いがありますので、それぞれについて記載していきます。

頸椎椎間板ヘルニアの症状

頸椎椎間板ヘルニアは、30~50歳代の男性に多く、20歳代以下での発症は少ないです。症状としては、手元の細かい作業が出来なくなったり、歩くことが出来なくなったりします。また、首から腕にかけて痺れや痛みが出ます。

胸椎椎間板ヘルニアの症状

胸椎椎間板ヘルニアは、40歳以降に発症することが多いですが、頸椎、腰椎に比べ発症はまれです。症状としては、背部痛、胸やお腹の感覚が鈍くなることがあります。

腰部椎間板ヘルニアの症状

腰椎椎間板ヘルニアは、20-40歳代の男性に多く、椎間板ヘルニアでは一番起こりやすい部分です。症状としては、腰痛、足の痛み、足の筋力低下があります。腰が痛いくらい仕方がないことだと症状が出てから治療もせずにそれまでの生活を続けていると、腰痛や足の痛みなどの症状が強くなるばかりでなく、足に力が入らなくなり、歩くことも困難な状態になることもあります。また、排便や排尿の感覚がなくなり、自分で排泄することができなくなります。治療せずに長い間ほっておくことで、こういった日常生活に大きな影響が出てくるようになります。また、長い間圧迫を受けていた神経は、手術などで治療を行っても症状改善することに長い時間を要したり、完全に症状が治らなかったりすることもあります。

 

椎間板ヘルニアの原因

椎間板とは?

皆さんが「背骨」と呼んでいる脊椎は頸椎、胸椎、腰椎などは、骨がいくつも繋がって作られています。その骨を繋いでいるものが椎間板と呼ばれるもので、骨と骨の間でクッションの役割を果たし、背骨がしなやかに動くための関節としての働きも担っています。

ヘルニアを起こす原因

腰などを酷使したり、激しく身体を使う運動をしたりした時に起きやすい病気ですが、老化により椎間板が弱くなることも原因となります。この椎間板は、10歳代後半から老化が始まっていきます。老化によって、椎間板の弾力性が失われることで、腰や首に負担のかかるの力が加わっていくことで髄核を囲んでいる繊維輪に亀裂ができ、中の髄核が外へ押し出されてきます。その状態がヘルニアと呼ばれるものです。押し出されたヘルニア塊が神経組織を圧迫したり、周辺を圧迫したりすることにより炎症を起こすことで、概要で述べたような症状が出ます。圧迫が強くなると出てくる症状も強くなります。

椎間板ヘルニア 整形外科

 

椎間板ヘルニアの治療法

治療方法としては、大きく「保存治療」と「手術療法」に分けられます。こちらも発生部位によって治療法が異なります。

頸椎椎間板ヘルニアの治療方法

頸椎椎間板ヘルニアでは、軽症の場合は、頸椎カラー固定や持続牽引を行ったり、痛み止めや痺れに対する薬を内服したり、神経ブロックの注射を打ったりするなどの保存治療で治癒することが多いです。

こういった保存治療で効果が得られない場合は手術療法の適応となります。通常は、前方よりヘルニアのある椎間板と上下の骨を削って、神経の圧迫を解除して、とった部分に移植骨を挿入する「前方除圧固定術」が行われます。前方除圧固定術のメリットとしては、前方からのアプローチになるので、筋肉を多く切る必要がないこと、切る範囲が少なくて済むことで出血量が少なくなることです。デメリットとしては、首の前面に触るため、ほとんど場合は一時的ではありますが、術後飲み込みに違和感を覚えたり、声のかすれを自覚したりすることがあります。また、息の通り道である気管や食べ物の通り道である食道を傷つけてしまうことがあります。

胸椎椎間板ヘルニアの治療方法

胸椎椎間板ヘルニアでは、症状がみられる場合には保存治療はほとんど無効なケースが多く、手術治療が選択されます。手術は、前方または前側方から除圧固定術や後方からのヘルニア摘出術になります。一般的には、前方、前側方からの「椎間板摘出」と「椎体間固定術」が施行されます。症状が進行していく胸椎椎間板ヘルニアを治療する方法としては、現段階では手術を選択することが一般的です。歩くことができないなど症状が進んだ場合は、手術しか選択肢はないといえます。しかし、この手術というものはとても難しい手術になります。手術をしても神経を傷つけてしまい、症状が改善しなかったり、逆に悪くなったりすることもありえますので、執刀をお願いする場合にはぜひ名医に担当をしてもらうべきでしょう。

この手術が難しい理由は、胸椎と神経の通り道である脊髄との空間が極めて狭いことが原因に挙げられます。リスクはあるが、治療もせずにほっておくことで症状は進行しますので、後遺症のリスクをふまえた上でも手術に踏み切るということが日本整形外科学会の見解だそうです。

腰椎椎間板ヘルニアの治療方法

腰椎椎間板ヘルニアでは、安静にすることで神経の炎症が緩和されることが期待されます。また、コルセットを着けることで腰部の安静と負荷を軽減することで痛みを和らげる効果が得られます。ヘルニア自体を治療するものではないですが、痛みをとるために消炎鎮痛剤や筋弛緩薬を内服することも多く、内服しても効果がない場合は、神経根ブロック注射を行うこともあります。

保存治療で効果がない場合は、手術が選択されます。腰椎椎間板ヘルニアで広く行われている代表的な方法は「LOVE法」というものです。LOVE法とは、椎弓と呼ばれる脊椎の一部の間から硬膜、神経根、ヘルニア塊へとアプローチしていき、ヘルニア塊を取り除く手術です。最近では、従来のLOVE法よりも小さな傷で、神経をより丁寧に扱うことを目指して「顕微鏡視下椎間板ヘルニア切除術(Micro LOVE法)」も行われるようになってきています。LOVE法を行うメリットは、骨を削る範囲が小さければ、腰椎の安定性を保つことができ、さらに、皮膚や筋肉を切る部分も少なくて済み、術後の痛みが軽減できるところです。しかし、骨を削らないことを重視しすぎると、肝心なヘルニアを取り残したり、重要な神経を傷つけてしまったりすることにもなりかねませんので注意が必要となります。

 

椎間板ヘルニアの最新治療

enSpire 経皮的椎間板粉砕・切除術

椎間板ヘルニアに対する治療であるenSpireは、アメリカ、イタリア、ベルギー、イギリス、スイスなどの海外で行われています。方法としては、まず、対象にうつ伏せに寝てもらいます。その状態で、ヘルニア塊のある椎間板に向かって、X線透視下で針を刺していきます。椎間板の中心(髄核)まで針が届くと、先端からワイヤーを出し、回転させることで髄核を削り、それを吸引します。そうすることで、神経の圧迫をとることができるのです。また、針を刺す程度なので傷跡はほとんどないといえます。また、局所麻酔下で行うので、1泊2日程度の短期入院ですみますし、術後の回復も早く、日常生活や仕事への復帰が早く行えるようになるというメリットがあります。しかし、一方で健康保険が非適応となっているために治療費が高くなるというデメリットがあります。今後、日本国内でもこの治療が一般的になり、保険適応となれば、従来の椎間板ヘルニアの治療もより簡単で、身体に負担をかけない手術方法として定着すると思われます。

PED法

腰椎椎間板ヘルニアに対しての手術としては、傷口が1cm以下と小さく、1泊2日の入院ですむ「PED法」(経皮的内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術)というものがあり、今、注目が集まっています。背中から直径6~8mmの管を挿入し、超小型の内視鏡を挿入し、髄核を摘出するという手術です。神経を避けて腰椎の骨と骨の間に管を通していくため、骨を削ることはほとんどないのが特徴です。ただし、この手術方法は、かなり高度な技術と経験が求められるために正確な手術ができる医師がまだ多くないというデメリットがあります。日本整形外科学会は、PED法を行う医師の技術認定制度を設けることで、安全な手技の普及に力を入れています。医師の努力が、より安全で正確な手術を生み出していくことになります。

 

 

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