不妊症の男性側、女性側それぞれの原因

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不妊症の男性側、女性側それぞれの原因

不妊症の原因

不妊症の場合、男性と女性のどちらか一方に原因がある場合と男女のいずれにも問題がある場合、さらに、検査をしてもなかなか原因が特定できないことも少なくありません。ここでは、主な原因をご紹介します。

女性側の不妊の原因

WHO(世界保健機構)の調査によると、不妊の原因が女性だけにあるのは41%、男女双方に原因があるのは24%のため、女性に何らかの原因があるのは65%ほどになります。主な原因としては、排卵の問題や卵管の詰まりなどの卵管に関する要因です。

・排卵因子

妊娠のためには排卵が必要ですが、月経のある人でも排卵が起きていないこともあります。排卵が起こらない原因として考えられるのは、血中のプロラクチン値が高くなった高プロラクチン血症や多嚢胞性卵巣症候群などの病気、ストレスやダイエットなどの要因です。

プロラクチンは出産後の母乳分泌に必要となるホルモンですが、排卵を抑える作用があります。出産後すぐに月経が再開しないのもプロラクチンの作用が原因の一つです。このプロラクチンの値が高いと排卵が起きにくくなって不妊につながることがあります。

また、多嚢胞性卵巣症候群は卵巣の中で卵胞がなかなか育たないため排卵が起こりにくく、月経周期が39日以上に長引くなどの異常が現れる病気です。多嚢胞性卵巣症候群は若い人に多く、原因としては男性ホルモンの分泌が多いといったホルモンバランスの異常が指摘されています。

さらに、まったく月経がない無月経の場合は月経周期にかかわる女性ホルモン、また、女性ホルモンの分泌を調整するホルモンの分泌に異常が起きていることが多いです。なお、排卵の異常には早発性卵巣機能不全と呼ばれる卵巣機能の低下なども考えられます。

 

・卵管因子

卵管は、排卵された卵子と受精するために精子が通っていく大切な通り道で、受精卵になってからも子宮にたどり着くために必要となるものです。

しかし、卵管は細い管のため、性器クラミジア感染症などの感染症によって卵管が狭くなる(狭窄)、塞がってしまう(閉塞)ことがあります。性器クラミジア感染症は性感染症の一つですが、自覚症状がほとんどないことが特徴です。つまり、気づかないうちに不妊につながる出来事が起きていることになります。

また、子宮内膜症になると卵管が周囲にくっついてしまい卵管が変形したり、卵管の中が詰まったりして不妊になることが多いので注意が必要です。

 

・子宮因子

子宮筋腫がある人は受精卵が着床しにくく、妊娠が成立しにくいことがあります。また、子宮に奇形があることによって妊娠が難しくなることもあるようです。

なお、子宮の形状や卵管の状態は「子宮卵管造影検査」と呼ばれる造影剤を用いたX線撮影で調べることができます。

 

・頸管因子

頸管とは子宮の出入り口部分に当たり、出産のときには頸管が拡がることによって胎児が子宮から出てくることができます。妊娠に関係した変化としては、排卵の数日前になると女性ホルモンのエストロゲンの働きで頸管部分に粘液と呼ばれる粘り気のある液が溜まり、精子に適した環境をつくっています。

精子は頸管粘液の中を泳ぐことによって運動性が高まり、卵子に到達しやすくなるので頸管の粘液は重要なものです。そのため、頸管粘液が不足すると精子の動きが悪くなり、受精する力が低下してしまうことがあります。

 

・免疫因子

免疫は、細菌などの異物が侵入したときに異物を攻撃して身体を守ろうとする機能です。しかし、精子に対して攻撃してしまうという一種のアレルギー反応が起こり、それが不妊につながることがあります。

免疫因子が原因と考えられるときには、血液検査で女性の「抗精子抗体」を調べます。

 

男性側の不妊の原因

・造精機能障害

一回の射精で1億~数億個の精子が排出されますが、そのうち受精する能力が高いと考えられるのは活発に動き、形のよい精子です。

造精機能障害は精巣やホルモン分泌の異常などによって精子を造る機能に問題が生じるものをいいますが、男性不妊のおよそ9割を占めています。

造精機能障害のうち、精子がまったくいない状態を「無精子症」、数が少ないものは「乏精子症」と呼ばれる障害です。また、数は多いものの動きがよくない場合は「精子無力症」といいます。

 

・精路通過障害

精巣で造られた精子が通るための「精管」などの通り路が詰まっていると、射精はできても精子の排出ができないことがあります。これは「閉塞性無精子症」といわれる障害です。

また、精管が先天的に備わっていない先天性精管欠損の場合も精子の排出ができません。

 

・性機能障害

性機能障害には勃起不全(いわゆるED)や膣内に射精することが困難な膣内射精障害などが含まれます。

勃起不全には十分に勃起しない場合と十分な勃起を維持できない場合があり、ストレスや妊娠へのプレッシャー、また、糖尿病などによって引き起こされることが少なくありません。調査によって幅がありますが、糖尿病の男性のうち3~6割ほどの人が勃起不全などの性機能障害の症状があるといわれています。

次の「不妊症(3/3)-産婦人科:知っておきたい疾患」では、不妊症の検査や治療をご紹介しています。

 

 

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