最近、味覚がおかしいような?どんな理由が考えられる?

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最近、味覚がおかしいような?どんな理由が考えられる?

味覚がおかしい状態が続く

「最近、あまり味がしない」「甘いはずなのに、苦味を感じる」など味覚がおかしいと感じた場合、味覚障害が起きている可能性があります。

味覚障害は症状がゆっくり進むため、気がついた頃にはかなり悪化していることも多いです。

そこで、味覚がおかしいと感じた時に考えられる理由についてお伝えしていきたいと思います。

さまざまな形で現れる味覚障害

・自発性異常味覚

食事をしていないときでも苦味や渋味などを感じる

・味覚減退、味覚消失

食べているものの味が薄い、あるいは味がしないと感じる

・異味症、錯味症

本来の味と違う味を感じる、甘いものが苦く感じるなど味を取り違える

・解離性味覚障害

特定の味、特に甘みがわからなくなる

・悪味症

何を食べても嫌な味に変わってしまう

・片側性無味症

舌の左右いずれかが味がわからない、もう一方では味がわかる

味覚がおかしいという状態が続くと食欲不振を招き、栄養不足に陥るだけではなく、毎日の食事が憂うつになってしまう可能性があります。影響は決して少なくありません。味覚障害は、以前は高齢者の病気として考えられていましたが、近年では若い人に増えているので、気になる症状があったらそのままにしないことが大切です。

 

そもそも味覚がおかしいと感じるのはなぜか

「味覚がおかしい」というときは、いったい何が起きているのでしょうか。

味覚がおかしいのは味蕾に障害が起きている?

味覚には甘味をはじめ、苦味、酸味、塩味などがあり、味を感じ取っているのは舌の表面にある「味蕾(みらい)」と呼ばれる感覚器官です。味蕾は加齢など何らかの理由でダメージを受けると味を感知する細胞(味細胞)の数が減ったり、萎縮して小さくなったりして働きが悪くなってしまいます。そのため、高齢になると食べた物の味が薄く感じることも多く、料理を作ると味付けが濃くなってしまうということも多いのです。

また、味蕾だけでなく、味覚に関係した脳や神経のどこかに障害が起きた場合、あるいは風邪や鼻炎などで鼻が詰まり、嗅覚の機能が低下すると味の判別が難しくなります。

味蕾の働きに影響を与える要因とは?

味蕾は新陳代謝が活発な器官で、1週間~10日ほどの短い期間で古い細胞から新しい細胞へと生まれ変わります。この新陳代謝に欠かせないのがミネラルの一つです「亜鉛」という栄養素です。血液中の亜鉛が不足すると味蕾の新陳代謝が滞り、数の減少や機能の低下が起こって味覚の異常を引き起こします。

また、味蕾は味の濃いものばかり食べている人、タバコの吸い過ぎやアルコールの飲み過ぎなど濃い味や嗜好品などの影響でダメージを受けることもあります。

・亜鉛不足の原因はさまざま

ファーストフードやインスタント食品などを食べ過ぎると、亜鉛が不足して味覚障害を起こすといわれています。味覚障害の原因とされるのが、食品添加物を使っている加工品に含まれる「ポリリン酸」と呼ばれる物質でです。ポリリン酸は亜鉛を体から排出する作用があり、腸の亜鉛の吸収率も下がるので亜鉛不足になる可能性が高くなります。

また、亜鉛は体内でアルコールを分解するときにも必要になるので、アルコールを大量に飲むと亜鉛の消費量が多くなり、不足しやすいのです。さらに、血圧を下げる薬や抗うつ薬、睡眠導入剤などの影響で亜鉛の吸収が悪くなり、味がおかしいと感じる人もいます。

ストレス状態によって味覚がおかしいと感じることも

ストレス状態になると、自律神経のうち交感神経優位の状態になり、唾液が濃くなって分泌量が少なくなります。すると、口の中が乾燥気味になり、味がわかりにくく、味がおかしいと感じるようになってしまいます。また、ストレス状態が長く続いたことによって、うつ状態もしくはうつ病になり、味がしないなどの症状が現れることも多いです。

 

味覚がおかしいとき原因としてはどういう病気が考えられるか

口腔乾燥症になると味覚がおかしいと感じる人が多い

いわゆるドライマウスのことです。口で呼吸したり、唾液の分泌量が減ったりして口の中の粘膜が乾燥し、口腔乾燥症になると「味覚がおかしい」という状態が起こります。唾液は味蕾が乾燥するのを防ぐ機能をもっていますが、人が味を感じるには唾液の働きが欠かせません。食品の味を味蕾がキャッチするには、味を示す物質が水分や唾液によって溶け出し、味蕾まで到達するというステップが必要になるからです。

口腔乾燥症を起こす病気としては、シェーグレン症候群という唾液の分泌が低下する免疫に関係した病気などがあります。

糖尿病などの全身疾患の影響で味覚がおかしいとき

慢性の腎不全や糖尿病などの病気があると味覚の異常が起こりやすく、糖尿病の患者さんではおよそ4人に1人が味覚障害と言われています。糖尿病の場合、味の中でも特に甘味を感じるのが難しくなります。

うつ病やうつ状態になると味がわからないことも

うつ病やうつ状態の人は唾液が減少し、口が渇きやすく、「食べ物の味がしない」「まるで、砂をかんでいるようでおいしくない」と訴える人が多いです。味覚がおかしいと感じることで食欲の減退が一層、深刻になることもあります。

また、舌炎や風邪をひいて咽頭炎などになると「味がおかしい」「何の味か、わからない」といった状態になることも多いです。

 

味覚がおかしい状態がどの程度だと病院の受診が必要か

味覚の異常はどのような状態になったときに、病院に行く必要があるのでしょうか。

味覚障害が原因で味がおかしいと感じるとき

味覚障害は徐々に進行するため、自分では気づきにくいという特徴があります。知らぬ間に症状が進んでしまい、重症になっていることもあるので、「最近、何だかおかしい」と感じた時点で早めに受診しましょう。
また、自分で料理を作っている人は「味が濃くなった」と周囲の人にいわれることで気づくこともあります。自覚症状だけでなく、他の人から指摘を受けたときには念のため専門家に診てもらうとよいでしょう。

味覚障害の可能性があるときは耳鼻咽喉科や口腔外科、あるいは味覚外来などの専門外来のある病院を受診することをおすすめします。

味覚に異常のほかに現れている症状があるとき

シェーグレン症候群などの病気になると唾液の分泌が少なくなり、口腔内が乾燥して「味がわからない」という人が少なくありません。シェーグレン症候群は自己免疫疾患という免疫に異常が起こり、唾液腺や涙腺がダメージを受けてしまう病気です。そのため、味覚障害だけでなく涙も少なくなるのでドライアイになる人も多く、鼻の中も乾燥して鼻出血が起こりやすくなります。

また、舌にカンジダという真菌に感染すると味蕾に障害が起こり、味がおかしいと感じることもあります。舌カンジダ症は、舌に白いカビが付いたようになるので舌の状態もチェックするとよいでしょう。

 

うつ病の症状として味覚の変化が現れているとき

うつ病の場合、味覚がおかしいという変化だけでなく、今まで興味のあったものが楽しくない、関心もなくなったなどの変化も現れます。また、何をするにも億劫に感じる、集中力がなくなってミスが増えたなどの変化もあるでしょう。さらに、朝、早い時間に目が覚めてしまう、食欲がない、さらに、口の渇きや頭痛など体の症状が現れることが多いです。味の変化とともに、うつ病で見られる症状が現れている場合は心療内科か、精神科を受診するとよいでしょう。

 

味覚がおかしいときにはどんな検査をするか

味の変化について、いつから、どんな味覚の変化を感じたか、また、味覚以外に気になる症状、他に治療している病気や以前かかった大きな病気などについて確認します。

味覚検査

・ろ紙ディスク法による検査

甘味、酸味、塩味、苦味の4つの味をどの程度、感じられるかを調べる検査です。4つの味を浸みこませた小さなろ紙を舌の左右、前後など所定の場所に置いてどんな味がするか、何の味もしないかなどを調べます。ろ紙に浸み込ませる液は、薄い味~濃い味までさまざまな濃度でつくられています。

・全口腔法

濃度も味も異なるさまざまな液を少量、口に含ませてどんな味がするかを確認する検査です。他の検査に比べ、患者さんの自覚症状(味の判別)と検査の結果が一致しやすいという特徴があります。

・電気味覚検査

味覚に関係する神経が、舌の左右で違いがあるかどうかを調べる検査です。舌に電極を当てて微弱な電流を流し、金属味(金属をなめたような味)がするまで電流の強さを変えていきます。

唾液検査

唾液の分泌量の変化などが味覚障害に関係していることもあるので、唾液検査によって唾液の量や性状(水っぽいか、ネバネバしているか)などを調べます。

血液検査

主に、血液中の亜鉛などの値を調べます。亜鉛の値は日内(にちない)変動があり、午後より朝の方が高いなど一日の中でも変化しますが、検査前の食事内容などが影響することもあります。

 

味覚 おかしい 牡蠣

味覚 おかしい 牡蠣

 

味覚がおかしいと感じたときに自分でできる対処法

味がわからない、変な味がするといったときの対処法を見ていきましょう。

食事による亜鉛の摂取を心がける

亜鉛は味蕾の新陳代謝に必要なミネラルですが、不足すると味覚だけでなく、嗅覚の働きにも影響します。嗅覚は味を適切に感じ取る上でも重要です。味覚がおかしいというときには亜鉛を適量を摂取して、味覚や嗅覚の機能低下を防ぎましょう。

一日に必要な亜鉛の摂取量は成人の場合、10mg程度です。しかし、実際の摂取量は8mg前後といわれ、日本人の多くが摂取不足といわれれています。亜鉛を豊富に含む食材としては、牡蠣やあさり、煮干し、牛肉、レバー、ゴマなどがあります。煮干しやゴマなどは日持ちもするので料理に上手に活かしましょう。

また、亜鉛は吸収率が低いので、吸収をよくするにはビタミンCを一緒に摂ってください。牡蠣に添えられたレモンを絞ると、ビタミンCとクエン酸の働きで亜鉛の吸収率が高くなります。

ただし、亜鉛の摂り過ぎには注意を!

食品からの摂取ではほとんど問題になりませんが、亜鉛をサプリで補うときには過剰摂取に注意してください。長期間にわたり、亜鉛を過剰に摂ると免疫力の低下や貧血、腸内での銅の吸収が悪くなるなどの影響が生じる可能性があります。特に、亜鉛を一度に大量摂取すると急性亜鉛中毒(発熱や嘔吐、めまいなど)を起こすこともあるので注意しましょう。

口の中を潤し、舌の清潔を図る

味覚がおかしいと感じたとき、口の渇きを感じるとすれば唾液が少なくなっている可能性があります。口の中が乾燥すると舌にある味蕾も乾燥し、働きが悪くなってしまいます。意識的にうがいをするなど、口の中を潤して味蕾の乾燥を防ぎましょう。

また、唾液が少なくなると舌苔がつきやすくなります。舌を鏡で見て、白いものがべっとりついていたら舌苔が増えているといえるでしょう。舌苔が多いと味蕾に味物質が届かなくなり、味覚障害の原因となるので舌の清掃をすることが大切です。味覚の感度を上げるには傷つけない程度に舌ブラシを使ったり、舌苔をきれいにしてくれる成分が入った舌みがきタブレットをなめたりする方法があります。

リラックスできる時間を増やす

ストレスによって唾液が濃くなり、分泌が少なくなると口が渇き、味蕾もダメージが起こりやすくなります。ストレスが続くとうつ病になって味がわかならなくなることも多いです。

逆に、リラックスした状態では自律神経の副交感神経が優位になり、水分の多い唾液が分泌されます。自分に適したストレス対策を実践し、リラックスできる時間を増やしましょう。

 

味覚がおかしいといった状態を防ぐには?

味覚の異常を防ぐにはどんな点に気をつけたらよいのでしょうか。

食生活や嗜好品の見直しで味覚の異常を予防する

ファーストフードやコンビニ弁当など食品添加物が多い食品ばかり食べていると、亜鉛が不足して味蕾の働きが悪くなる可能性があります。偏った食事が目立つ場合はできるだけ栄養バランスのよい食事を心がけ、亜鉛を含む食材などを上手に利用して亜鉛不足を防ぎましょう。

また、過剰な喫煙や飲酒は味覚障害を引き起こす可能性があります。吸い過ぎ、飲みすぎには注意しましょう。

糖尿病などの持病がある人は適切な治療を続けましょう

糖尿病や慢性腎不全などの病気の悪化に伴い、味がしない、味がおかしいと感じることもあります。味覚障害につながりやすい病気にかかっている人は定期的に通院し、適切な治療を受けて味覚障害を予防しましょう。

 

味覚障害はセルフケアのほか、医療機関で治療を受けることで、予防、改善することができます。

最近味覚が変だな?と思う人は一度、医療機関を受診して適切な診断、治療を受けるとよいでしょう。

 

 

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