大腸がんの手術療法と薬物療法

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大腸がんの手術療法と薬物療法

大腸がんの治療方法

大腸がんが局所に留まっている場合(一箇所に固まっていて転移などがない場合)には手術を選択します。手術の方法としては、開腹手術(お腹を開けて手術する)、腹腔鏡手術(お腹に複数の小さい穴を空けてそこから手術する方法)、内視鏡手術(お腹に傷をつけずに、肛門から大腸カメラを挿入して手術する方法)があります。内視鏡・腹腔鏡手術に関しては開腹手術に比べて、患者に対する影響が小さい(侵襲が少ないといいます)ので手術の後の入院期間が短くなりますが、技術的には内視鏡・腹腔鏡手術の方が難しくなっています。

リンパ節にがん細胞が転移している場合には、そのリンパ節も取り除きます(リンパ節郭清(かくせい)と呼びます)。

手術でがん細胞が取り切れない場合、薬物療法あるいは放射線療法を選択します。PS(Performance Status:日常生活ができる状況を数値化したもの)が0(生活に支障が全くない)、~2(日常生活に少し影響がある)場合や、薬物療法あるいは放射線療法が奏効した場合には、追加で手術を行う場合があります。

肺や肝臓への転移が小さなものが一つだけの場合にも手術療法を選択することがあります。二つ以上の場合は患者の状態を考慮して切除するかどうかを決めます。

 

大腸がんに対する日本における標準薬物治療

日本の保険適応になっており、ランダム化比較試験で延命効果が明らかになっている薬物治療は以下の通りです。

5-FUの24時間持続点滴(ロイコボリン併用)、経口5-FU誘導体(カペシタビン、UFT、ティーエスワン)、オキサリプラチン、イリノテカンが基本的な薬物で、さらに最近では分子標的薬として、ベバシズマブ(アバスチン)、セツキシマブ(アービタックス)などを使用することも増えています。

また、手術後に再発を防止するために薬剤(術後補助療法と呼びます)を使う場合があります。標準治療の中の薬剤から選択します。

薬物治療には副作用が伴うことから、骨髄機能、肝機能、腎機能が悪化していないことが必要です。また、副作用などのために、患者が拒否する場合には薬物治療は行いません。この場合には、緩和ケアとして痛みなどの症状を抑える薬剤を用います。この場合には麻薬であるモルヒネなどの使用もできます。

 

大腸がんの生存期間

大腸がんで手術可能な症例では5年生存率は90%近くとなっています。そのため、通常10年生存率を検討しています。肝臓や肺に転移がある場合には20%に満たないです。

5年生存率は90%近くと高いですが、リンパ節にがん細胞が見つかったり、がん細胞が大腸の壁を破ったりしている場合には、数年経つと再び大腸がんが起こるリスクや肺や肝臓に転移が見つかるリスクが高いです。

 

大腸がんに対する薬剤の今後

がん細胞が体内の免疫を不活化する力をもつことの報告があり、この力を止めればがんの成長を抑える可能性があるということで、新しい機序の薬物が「根治切除不能な悪性黒色腫」を対応として薬価を取得しました。現在大腸がんを対象とした臨床試験が進行中です。これまでの薬物と異なる作用機序のため試験の結果が期待されています。

 

また、大腸には腸内細菌叢という多種、大量の細菌が繁殖しています。これまでは腸内細菌叢の細菌は培養によってしか検出できませんでした。逆にいうと培養できる細菌しか存在が分かりませんでした。

腸内細菌叢には善玉菌と悪玉菌が存在しています。悪玉菌は高脂血症やアレルギーを引き起こす原因の可能性があります。大腸がんも腸内細菌叢が関与している可能性を示唆するものがありましたが、前述の様に腸内細菌叢を定量的に測定することが難しいため、実証するには至っていません。

最近、便中の細菌のDNAを分析することによって、細菌の種類と量が定量的に測定することが可能になりました。この手法により今後、腸内細菌叢と大腸がんの関係が明らかになる可能性があります。

 

 

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