経験症例数の多い名医は大腸内視鏡検査において成功率が高い

経験症例数の多い名医は大腸内視鏡検査において成功率が高い

大腸内視鏡検査とは

大腸ポリープや大腸がんのスクリーニング検査として健診などで、便の中に血液が含まれていないか調べることがあります。その検査は便潜血検査と呼ばれていますが、それが陽性であったとしても、確定診断のためには大腸内視鏡(下部消化管内視鏡)検査を行わなくてはいけません。

大腸は肛門から盲腸までを指す約70-80cmある臓器で、肛門・直腸・S状結腸・下行結腸・横行結腸・上行結腸・盲腸の順番になっています。全大腸内視鏡検査とは、肛門からカメラ(内視鏡)を挿入し、空気を注入しながら最終地点である盲腸を目指して進んでいく検査です。その過程で全ての大腸の粘膜を確認し、びらんや潰瘍、ポリープやがんがないかどうか調べます。必要であれば途中で大腸の粘膜を採取して組織検査に提出します。

 

大腸内視鏡検査は難しいため名医へ

大腸内視鏡検査は、あまり気持ちの良い検査ではないので、なるべく早く終わりたいものです。

大腸内視鏡検査は空気を注入しながら、大腸のひだをたぐりよせて盲腸まで観察するので、検査時間は短い方が患者さんの負担は少ないと言われています。経験の差によっては、大腸の壁がカメラで引っ張られる際に痛みを感じることもあります。せっかっく検査をするのであれば痛みの少ないほうが嬉しいですよね。できるだけ経験豊富な名医にお願いをしたいところです。

また胃や十二指腸を見る上部消化管内視鏡に比べて、下部消化管内視鏡は大腸がお腹の中を自由に動くため、大腸内視鏡を挿入してから奥の方に進めていくのが難しいです。検査というと、100%の確率で結果がわかるものと思いがちですが、実は大腸内視鏡検査では失敗することもあるのです。つまり、熟練した名医でないと盲腸まで到達できないことがあります。

 

今回のアメリカでの報告を読むと、大腸内視鏡検査はやはりベテランの名医にしてもらった方が良さそうです。

 

大腸内視鏡検査の名医のほうが検査の成功率が高いかどうかという研究

今回紹介する研究は、ミネソタ州にある病院の外来内視鏡センターで2003年1月から12月まで行われました。対象となったのは45人の内視鏡医と彼らが行った17,100症例でした。

内視鏡医に対して、年齢、性別、経験年数、年間経験症例数、大腸内視鏡検査の回数と中止回数、最終地点である盲腸まで到達できる確率(成功率)をそれぞれ解析しました。つまり、大腸内視鏡検査の名医と呼べるにはどのくらいの経験が必要になってくるのか、ということを調べた研究ともいえます。そもそも経験の豊富なことと、検査の成功がどの程度関連性があるのか、気になるところですよね。

 

大腸内視鏡検査の名医は9年以上の経験もしくは年間200例以上

研究の結果としては、大腸内視鏡検査の経験年数が成功率ともっとも強く関連していました。大腸内視鏡検査の経験年数が9年以上あることが、成功率94%以上という高い結果ともっとも関連することがわかりました。

一方で、大腸内視鏡検査の経験が5年以下の医師においては年間経験数が200例以上の場合には92.5%の成功率で、200例未満の医師の88.5%より明らかに高いことがわかりました。

 

つまり、年間経験症例数または蓄積された経験症例数が多い名医の方が、大腸内視鏡検査の成功率が高いということです。大腸内視鏡検査の名医の条件として、年間経験症例数や蓄積された経験症例数が豊富なことが必要だということがわかりました。

なんとなく経験が豊富な方が、検査の成功率が高い、ということは正しそうなイメージでしたが、それが定量的なデータで裏付けられたということになります。

 

大腸内視鏡検査の名医がいる病院の探し方

それではどのように大腸内視鏡検査の名医がいる病院を探せばいいのでしょうか。なかなか大腸内視鏡検査の名医、と調べても情報は多くありません。でてきたとしても、何を持って名医としているのか、ということが重要です。

一番分かりやすい方法としては、今回紹介した論文のように大腸内視鏡検査の年間経験症例数を調べると良いです。

 

例を挙げるとクリンタルで紹介している国立がんセンター中央病院内視鏡科のホームページには、内視鏡検査に関わっている医師の数と年間症例数を明記しています。医師の数は合計9名で、年間で約12,000件の上部消化管内視鏡、3,000件の下部消化管内視鏡を施行しているとのことです。また内視鏡検査だけでなく、さらに高度な技術が必要な早期の食道がんや胃がん、大腸腫瘍の内視鏡切除も行っておりそれぞれの件数が記載してあります。特に大腸がんに対する内視鏡粘膜下層はくり術の件数は世界一を誇っているので技術的にも安定していると書いてあります。

このように具体的な経験症例数のデータなどを公開している病院は、名医がいるかどうかがわかりやすいといえます。

今回紹介した論文では年間に200例以上経験していると大腸内視鏡検査の成功率が高いとありました。実際に、国立がんセンター中央病院の年間症例数を、医師の数で割ると確かに年間300症例以上になります。このように、経験症例数が多い名医がいる病院では高い水準の内視鏡検査、治療を受けられると考えられます。

 

 

参考文献:Relationship of colonoscopy completion rates and endoscopist features.


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