症状・疾患別受診すべき医療機関ー⑥全身の症状(血液内科)

症状・疾患別受診すべき医療機関ー⑥全身の症状(血液内科)

血液内科の疾患は全身症状が多い

今回は全身の症状が出る疾患の代表として、血液内科が得意とする主な疾患のお話です。

“全身の症状”といってもぼんやりしてイメージしにくいかもしれません。なんとなくだるい、つかれやすい、風邪をひきやすくなった、などが挙げられます。

実際には、特定の臓器の疾患であっても、全身に症状がでることはよくありますが、ここでは血液の疾患によって起こるものを解説していきます。

 

そもそも血液内科の「血液」とは

まず血液内科が診療している疾患は、その名の通り、血液に異常がでる疾患です。血液の働きを簡単におさらいしておきましょう。血液は心臓というポンプから送り出されて、血管という管を通り全身に送られる液体です(ですので、血液に異常があると全身に症状がでます)。

血液の主な成分には、赤血球、白血球、血小板があります。これらをまとめて血球といい、血液にはこの血球以外に血漿という様々なたんぱく質が溶けた液体成分があります。赤血球には肺で受け取った酸素を全身に届ける働き、白血球には体に入ってきた異物(細菌・ウイルスなどの病原体)などを排除する働き、血小板には出血したときに固まって血が出て行くのを止める働きがあります。

 

血液内科が診る、血液の異常による症状・疾患

血液の病気は、これらの血球の数が異常に少なくなったり,多くなったり、あるいは数は普通だけど正常に働けなかったりするものがありますが、最も多いものは数の減少をきたす疾患でしょう。

 

各血球の数が減るとどのような症状がでるのでしょう。

  1. 赤血球が少ない→全身に届く酸素が減る→疲れやすい、だるい、息切れがする
  2. 白血球が少ない→異物を排除できない→感染症にかかりやすい
  3. 血小板が少ない→出血を止めにくい→鼻血が出やすい、あざになりやすい

というパターンが典型的です。

 

1. をきたす疾患が貧血です。2. を単独できたす疾患は実はそれほど多くはなく、後で解説する白血病の部分症状として出現します。3. をきたす疾患は、血小板減少症で、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とよばれる疾患が最も多いです。

血液内科の疾患で有名なものに白血病がありますが、1~3の全ての症状が起こりえます。白血病は、血液のがんで、血球を造るための細胞ががん化してしまったものです。がんですので悪い細胞が異常に増殖してしまいます。見かけ上、白血球の数が増えてしまって、血液自体が白っぽく見えることからその名が付いています。しかし実際に増えているのは悪いがん細胞であって、その分、正常な赤血球、白血球、血小板の数は減ってしまい、貧血のような症状がでたり、感染症にかかりやすかったり、血がとまりにくくなったりしてしまいます。

 

血液内科を受診する時のポイント

まずは一般内科でもいいのでかかりつけ医(クリニック・開業医)を受診

血液の疾患は、どの臓器が悪くて症状がでているのか分かりにくいという意味で、症状自体がぼんやりしており(全身症状であるという意味で、症状が軽いという意味ではありません)、はじめから疾患を特定できることが少なく、多くの場合は、一般的な内科のクリニック、かかりつけ医で血液検査をしてみたら、たまたま見つかって精密検査のために大きな病院に紹介されるというパターンになります。

そして実際このパターン「かかりつけ医(クリニック)→原因をある程度特定→大病院で精密検査・治療」がもっとも効率が良く安全な受診行動ともいえます。例えば、貧血では、疲れやすい、だるい、息切れがする、といった症状がでることを解説しましたが、心臓や肺が原因でも同様の症状が出ます。ですので、ご自身で貧血と決め付けて、いきなり大病院の血液内科を受診しても、実は心臓の病気であった場合、余計な待ち時間と費用がかかるリスクがあります。

また、実際に貧血であったとしても、まずはかかりつけ医(クリニック)を受診したほうがよい理由もあります。一口に“貧血”といっても、実は様々な原因があるからです。赤血球を作る過程に異常があるものはまさに血液内科が得意とする貧血なのですが、例えば、胃がん・大腸がんで出血している場合も貧血になり、これは血液内科が診療する範疇ではありません。もちろん、はじめに血液内科を受診したとしても、検査していくうちに原因が判明して、てきした診療科を紹介してくれるので安心してよいのですが、効率的ではないでしょう。

 

血液内科の大病院・医師は自分でも調べよう

上記のように、血液の病気の場合は、かかりつけ医(クリニック)の医師に適した診療科・大病院を紹介してもらう方法が効率がよいのですが、そこから先、専門医・名医の治療を実際に受ける段階では、ご自身でもその医師のことはできるかぎり調べることをおすすめします。

血液内科が得意とする血液の疾患は、上記で簡単に解説したものから想像するよりも遥かに多種多様です(貧血といっても10種類以上、血小板が減少する疾患も10種類以上、白血病をはじめとする血液のがんも数十種類あります)。

逆にそれぞれの疾患の患者の数はそれほど多いわけではなく、一人の血液内科専門医が全ての血液疾患に精通しているということはまずないでしょう。ご自身の疾患の診断がついた段階で(あるいは診断自体が難しいこともあるので、精査途中でもよいかもしれません)少し冷静になって、名医を探してみるとよいでしょう。

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