症状・疾患別受診すべき医療機関-⑨循環器の症状(循環器内科・心臓血管外科)

症状・疾患別受診すべき医療機関-⑨循環器の症状(循環器内科・心臓血管外科)

循環器(循環器内科・心臓血管外科)の症状・疾患

今回は循環器内科または心臓血管外科を受診すべき症状・疾患のお話です。この2つの診療科が得意とする疾患は、循環器系の疾患です。循環器とは、主に心臓と血管のことをさします。心臓は血液を送り出すポンプの役割をもち、血管は血液が流れる通路になります。血液の働きについては血液内科のコラムをご覧ください。

血管は全身に張り巡らされているため、血管に異常をきたす疾患は全身に様々な症状を起す可能性があります。この点は血液の疾患に似ていますね。心臓は、皆さんご存知のとおり、胸の少し左側にあります。このため心臓に異常があると、胸部に何らかの症状がでることが多いです。ただし、心臓はそもそも血液循環の駆動力の源ですので、それが障害されると全身の血液循環が滞り、胸部から離れた部位にも症状がでることがあります。

 

循環器(循環器内科・心臓血管外科)疾患の主な症状

以下のような症状がある場合には、循環器系の疾患が疑われます。

動悸

心臓は常に拍動していますが、普段健康なときには心臓の動きを意識(自覚)することはありませんよね?でも「胸がドキドキする」という言葉がある通り、激しい運動をしたり、感情が昂ぶったりすると、心臓の動きが激しくなり拍動を自覚することがあります。このこと自体は病的ではないのですが、ちょっとした運動や、安静にしていても動悸を感じる状態は何らかの疾患を疑うことになります。

代表的な異常としては心不全が挙げられます。これは心臓のポンプとしての機能が低下した状態で、心臓がフルパワーで頑張らなければ全身の血液循環を維持できないため、拍動を自覚(動悸)することがあります。また、不整脈(後述します)でも種類によっては動悸が症状となることがあります。

循環器系以外の疾患でも、貧血や呼吸器の疾患でも動悸を起すことがあります。これらは、心臓や血管自体には異常がなくても、その中を通る血液(赤血球)が足りなかったり、赤血球が運ぶべき酸素が肺で十分に取り込めなかったりするため、その分を心臓が補おうとすることで拍動が強く速くなってしまいます。

脈の乱れ

脈は心臓の拍動に合わせて血管が“波打つ”ことをいいます。医師の診察を受けたときに、手首の血管で脈の診察を受けた経験のある方も多いのではないでしょうか?脈は心臓の拍動を間接的に捕らえていることになります。つまり、脈の乱れは心臓の拍動の乱れを反映することになります。代表的な疾患は不整脈です。不整脈には様々な種類がありますが、本来一定のリズムで繰り返されるべき拍動がバラバラになったり(代表例は心房細動)、本来の拍動ではないタイミングで心臓の収縮が起きたり(代表例は期外収縮)するものがあります。

息切れ

“息苦しい”感じがあり、普段よりも多く呼吸しなければならない状態です。これも心不全で起こりうる症状です。心臓の機能が低下してしまい、全身に酸素を十分に送り届けれなくなるため、それを補うためにがんばって呼吸しているイメージです。これも、心臓に異常がなくても、酸素を取り込む呼吸器や、酸素を運ぶ赤血球に異常があっても生じえます。

胸痛

胸部に痛みを感じることです。胸部には心臓以外にも多くの臓器があるため、胸痛=心臓の異常ということにはならないことには注意しましょう。ここでは心臓の疾患で起こる胸痛の特徴を解説しておきます。代表的な疾患は、狭心症や心筋梗塞です。心臓の拍動は心臓の筋肉(心筋)によって起こりますが、心筋も収縮するためには酸素を必要とします。心筋に酸素を送るための血管(冠動脈といいます)が狭くなったり、詰まったりしてしまうと、心筋の酸素が足りなくなって痛みを生じます。ざっくりいうと、狭心症は、冠動脈が狭くなって心筋が悲鳴を上げている状態、心筋梗塞は冠動脈が詰まってしまって心筋が酸欠で死んでしまった状態です。

浮腫

いわゆる“むくみ”のことです。心不全により起こることがあり、足にむくみがでることが多いです。このむくみも、心臓の疾患だけでなく、腎臓や肝臓の疾患でも起こることがあります。

高血圧

これは症状ではないのですが、血圧は健康診断などで必ず測定しますし、循環器系の診療科を受診するきっかけとして最も多いのではないでしょうか。高血圧の原因となる疾患には様々なものがありますが、最も多いものは本態性高血圧とよばれるものです。これは特定の原因がない高血圧という意味で、生活習慣病として捉えられることが多い疾患です。血圧が高いというだけでは通常は症状が出ないのですが、高血圧が長く続くと、動脈硬化などが進行し、狭心症・心筋梗塞、不整脈、脳卒中といった様々な疾患につながる危険があります。

 

循環器(循環器内科・心臓血管外科)疾患で受診すべき医療機関

上記のような症状が診られた場合、循環器系の診療科を受診しましょう。ただし、循環器以外の疾患でも同様の症状が診られる可能性も十分にあるため、迷った場合は一般内科、かかりつけ医がいらっしゃる方はかかりつけ医に相談するのも良いでしょう。

循環器内科vs心臓血管外科

おおまかにいうと、長期的な管理が必要な疾患は循環器内科です。例えば、高血圧や不整脈は、長期にわたって薬でコントロールしていく必要がありますので、循環器内科で定期的にフォローしてもらうことが多いです。内科でのフォロー中に、手術が必要と判断された場合に心臓血管外科を紹介してもらうことになります。良い循環器内科の一つの条件として、内科医でありながらも、手術の適応(どのような症例に手術をするべきか)にも精通し、薬物治療の限界を理解していることが挙げられるでしょう。

内科か外科かという選択で最も悩ましい分野の一つが、狭心症や心筋梗塞といった心臓の血管(冠動脈)の疾患です。以前は、細くなった血管に対する治療は外科的な手術しかありませんでしたが、現在では血管内治療も行えます。血管内治療とは、血管にカテーテルを入れて、細くなった血管を中から広げる治療です。これは主に内科が行っています。

血管内治療が良いのか、手術が良いのかは、個々の症例で判断されますので、患者さん自身が選ぶことはかなり難しいと思われます。まずは現在の主治医の判断とその理由をしっかり説明してもらいましょう。もし納得がいかなければ(手術を勧められたけど、血管内治療も捨てきれないなど)、セカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。

 

クリニックor一般病院or大病院

疾患にかかわらず、病状が安定していて定期的なフォローが目的であればクリニックで十分です。特に高血圧は、長期間(場合によっては一生涯)の治療継続が必要になりますし、ただ薬を処方するだけでなく、生活・食事面での相談・指導が重要になるため、一人ひとりの患者にじっくりと時間をかけやすいクリニックがお勧めです。新たに症状が出た状況で診断がついてない場合や、高血圧の原因を詳しく調べたり、不整脈の精密検査が必要な場合には、一般病院以上の大病院を受診、あるいはかかりつけ医に紹介してもらうことになります。

また、狭心症・心筋梗塞に対する血管内治療や手術には、専門の設備が必要になりますので一般病院以上の大病院でなければなりません。これらの治療は、治療後も長期間にわたって薬を内服する必要がありますので、病状が安定したところで、再度クリニックのかかりつけ医にバトンタッチすることもよくあります。

 

循環器系の疾患の特徴

循環器系の疾患は、長期間の治療が必要な場合が多いこと、薬物療法以外の治療は専門性が高いことが特徴です。このことから、信頼できるかかりつけ医をもつことが重要になります。また、いざ治療が必要となった場合には、医師の技量によって結果が左右される可能性が高いことから、名医を受診することをおすすめします。

 

 

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