30歳以上の女性の3人に1人が悩むと言われる尿失禁とは?

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[投稿日] '16/08/06 [最終更新日] '18/05/18 283views
30歳以上の女性の3人に1人が悩むと言われる尿失禁とは?

女性に多い尿失禁(尿もれ)とは?

尿失禁とは尿の無意識あるいは不随意な漏れが衛生的または社会的に問題となったものと定義づけられており、患者さんが「尿が漏れる」ことで困っている・問題となっている状態を意味します。
日本での尿失禁で悩む人の正確な数の調査はないのですが、女性を対象にした研究では約25%の女性が尿失禁に悩んでいるとされ、30歳以上の女性の3人に1人程度や、出産経験者の4割程度、40~59歳の女性のほぼ半数、などとも言われています。

 

尿失禁の起こるメカニズムは?

尿は腎臓でつくられた後、膀胱に溜められ、尿道から排泄されます。膀胱と尿道の境目を内尿道口と呼び、その近くには「内括約筋」という筋肉があります。また、尿道と体外の境目を外尿道口と呼び、女性ではその近くに「外括約筋」という筋肉があります。これらの筋肉は周囲の筋肉とともに骨盤内の臓器を支え、膀胱や尿道の位置を安定させる働きをしており、骨盤の底にあることから「骨盤底筋(群)」と呼ばれています。
尿が膀胱に尿が溜まって膀胱内の圧が一定になると尿意を感じ、トイレに行き排泄をしても良い状態になると、脳から神経に命令が届き、膀胱を縮めるとともに括約筋を緩めることで尿が排泄されます。尿失禁は何らかの理由で膀胱や括約筋のコントロールが十分にできず、尿が無意識あるいは意図しないタイミングで漏れてしまうことを指します。

尿失禁はその原因によって以下のような種類に分類されます。

 

・腹圧性尿失禁
咳やくしゃみをした時や重いものを持ち上げようとした時など、お腹に力が入ったタイミングで尿意と関係なく尿が漏れてしまうタイプの尿失禁です。
これは骨盤底筋群の筋力低下や尿道括約筋がわずかに傷ついたりすることなどが原因で起こり、夜間には漏れることがありません。加齢や出産を契機に出現することが多いですが、排便時の強いいきみ、喘息なども骨盤底筋を傷める原因になると言われています。
尿失禁の約半数はこのタイプと言われています。

・切迫性尿失禁
急な尿意から、我慢できずに漏れてしまうタイプの尿失禁です。
膀胱炎などで膀胱が過敏になることで突然の強い尿意が生じ、間に合わず漏れてしまう場合や脳梗塞などによって脳から膀胱への命令が上手く行き届かなくなる場合など原因が明らかなこともありますが、原因がはっきりとしない場合も少なからずあります。
腹圧性尿失禁に続いて多いとされ、女性の尿失禁の約2割がこのタイプと言う報告もあります。

・溢流性尿失禁
排尿障害によって尿が出にくくなる結果、膀胱に残尿が溜まり括約筋の限界を超えて少しずつ溢れ出てしまうタイプの尿失禁です。少しずつ尿失禁が起こるため、いつ漏れたかハッキリしないことも多いです。
排尿障害を起こす代表的な疾患として前立腺肥大症があり、男性に多くみられるタイプですが、女性でも直腸癌や子宮癌の手術や糖尿病などによって膀胱周囲の神経の機能が低下することで起こる場合があります。

・機能性尿失禁
排尿に関する機能は保たれていますが、体の不自由や認知症などで尿意を感じてからトイレにたどり着くまでに漏らしてしまうタイプの尿失禁です。

・その他
脊髄の障害による膀胱周囲の神経の機能低下などで尿意を自覚できず、意思とは関係なしに膀胱が収縮してしまう反射性尿失禁や先天的な神経の異常などで生じる真性尿失禁などがあります。

 

尿失禁の治療は?

尿失禁の治療はその種類によっても異なりますが、女性に多い腹圧性尿失禁の場合、軽度であれば骨盤底筋を鍛えることで改善が期待できます。また、肥満や急な体重増加が背景にある場合、減量することで症状が緩和される場合もあります。
症状が改善しない場合、不十分な場合、手術の適応となることもあります。手術の場合も新たな治療法の出現によって体への負担はかなり少なくなっています。

切迫性尿失禁の治療には過敏となっている膀胱の働きを調整する抗コリン薬などの薬物療法が行われることが多いです。また、腹圧性尿失禁同様に骨盤底筋のトレーニングを行ったり、尿意をがまんする訓練などを併用することもあります。

この様に尿失禁の治療法は複数ありますが、そのためには、その種類や程度を正確に診断する必要があります。尿失禁は周囲にも相談し辛かったり、老化現象と諦めて医療機関を受診されない方も多いと言われますが、女性を中心に多くの方でみられる病気です。尿失禁でお困りの場合は一度、医師に相談してみましょう。

 

 

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