【カナダ論文】直腸がん手術は経験を積んだ名医の方が再発率・生存率において成績がよい

【カナダ論文】直腸がん手術は経験を積んだ名医の方が再発率・生存率において成績がよい

大腸は長さ1.5~2メートルほどの消化管で、盲腸、結腸、S状結腸、直腸の4つの部位にわかれています。栄養素の吸収と水分の吸収が行われ、排泄されるまでの間、便を溜めておく部位でもあります。

大腸がんは日本で増加していますが、ほとんどは大腸腺腫(ポリープ)から発生するとされています。大腸がんの主な症状としては、血便、便秘、下痢、腹痛などがありますが、初期の段階では症状はあまり感じられません。がんが進行するにつれて、肝臓や肺など他の臓器に転移することもあります。早期の大腸がんは発見が難しいため、検診で便潜血などの異常を指摘されしたら、消化器科や胃腸科などを早めに受診することが大切です。

 

直腸がんの手術経験やトレーニングが術後の結果に影響するかどうかを調べた論文

今回、ご紹介する研究は、直腸がんの手術経験やトレーニングが、手術後の局所再発率および生存率に影響するかを検討したものです(トレーニングとは、大腸がん手術のフェローシップレベルのトレーニングとしています)。1983年から1990年の8年間に、カナダのエドモントンにある5つの総合病院において手術を受けた683名の直腸がんの患者と52名の外科医のデータを用いました。

研究期間中に、5名の医師が109例の手術を行った一方で、同期間内に21例以下しか手術を行っていない医師が323名の手術を行いました。

 

直腸がん手術のトレーニングを受け、経験を積んでいる医師の成績がもっともよい

研究の結果、手術後の局所再発率は、専門のトレーニングを受け、21例以上の手術を行なった医師がもっとも低く、トレーニングを受けておらずかつ21例以下の手術しか行なっていない医師がもっとも高いという結果でした。具体的には、トレーニング後かつ21例以上手術を行った場合、局所再発率は10.4%、トレーニング後かつ21例以下しか行っていない場合21.1%、トレーニングなしかつ21例以上行った場合27.8%、トレーニングなしかつ21例以下しか行っていない場合44.6%でした。

また、5年生存率は、同様にそれぞれ67.3%、54.5%、49%、39.2%と、やはりトレーニング後かつ21例以上手術を行った医師がもっとも成績がよいという結果になりました。

 

 

直腸がん手術においては手術数の多い名医を探しましょう

今回の論文からは、大腸がん手術専門のトレーニングと手術件数が多い医師の方が、再発率が低く、5年生存率が高いということがわかりました。

こちらはカナダの古い論文なのですが、日本ではどの医師がどのようなトレーニングを受けているかというのはなかなか知ることができません(歯科では、自分の受講したトレーニングコースの修了書をクリニックに飾っている方も多いですが)。そのため、トレーニングの確認の代わりとしては、専門医資格を持っているかどうかが参考になるでしょう。専門医資格は、一定以上の臨床経験や学会などへの参加が必要とされますので、目安となります。直腸がんの場合には、外科専門医、消化器外科専門医、内視鏡外科専門医などが参考になるでしょう。

またもちろん医師の手術数を参考にすることも忘れてはいけません。こちらは病院のホームページなどが参考になります。

【参考文献】G.A Porter, C.L Soskolne, W.W Yakimets, and S.C Newman : Surgeon-related factors and outcome in rectal cancer. Annals of Surgery. 1998 Feb; 227(2): 157–167.

 

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