がん検診っていつ受ける?そんな人のための、がん検診まとめ。

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[投稿日] '17/12/11 [最終更新日] '18/03/27 160views
がん検診っていつ受ける?そんな人のための、がん検診まとめ。

がんは、日本人の2人に1人がかかり、3人に1人ががんで亡くなるとも言われている病気です。一昔前にはがんは不治の病とされてきましたが、今では医療が進歩したことにより早期発見・早期治療によってがんを完治させ、これまで通りの生活に戻ることができる時代となってきました。

そんな中で国や自治体はがんを早期発見するための手段の1つであるがん検診を推奨し、対象者に補助を出すなどして受診を促していますが、まだがん検診の受診率はあまり高くないというのが現状です。例として、平成25年国民生活基礎調査をもとに作成されたがん検診の受診率データを見てみましょう。

グラフをみると、どのがんでも受診率が半分にも達していないのが分かります。厚生労働省が2012年に策定した「がん対策推進基本計画」では、5年以内にがん検診の受診率を50%にまで引き上げることが目標と掲げられましたが、まだ目標達成はできていないというのが現状です。

今回は「興味はあるけど、受けるのが先延ばしにされがち」な、がん検診についてご説明いたします!

 

健診?検診?何が違うの?

<健診と検診の意味の違いとは?>

まず、みなさんは「健診」と「検診」のちがいはご存知でしょうか?漢字が1文字ちがうだけでどちらも同じ読み方、そして何かしらの検査を行うのだろうということは簡単に想像できるわけですが、実は検査の目的によって「健診」と「検診」は使い分けられているのです。

まず、「健診」の意味ですが、これは身体が健康な状態であるかどうかを確かめるための検査となります。血圧や血糖値が高い、といった様々な疾患のもととなる危険因子の把握、健康維持のきっかけと位置づけられています。健診は小学校にはじまり、社会人になっても年に1度は受診しなければならないことが法律によって定められています。健康状態を知るための検査という意味では人間ドックも健診に分類されます。(ただし、人間ドックには法的義務はありません。)

一方で「検診」の意味は『ある特定の疾患にかかっているかどうかを見つけるために、検査・診察を行うこと』を指します。検診には肝炎ウイルス検診、歯周病検診、骨粗しょう症検診といった様々な検診がありますが、代表的な検診といえばやはり「がん検診」でしょう。ただ、一口にがん検診といっても、大腸がんを見つけるための検査であれば大腸がん検診、胃がんを見つけるための検査であれば胃がん検診といったような呼び方が一般的です。

ちなみに豆知識ですが、がん検診は1960年頃に東北大学の黒川利雄教授が中心となってX線装置を載せた車を開発し、宮城県で巡回による胃がん検診を行ったことがはじまりとされています。がん検診がなかった当時では、がんで病院に来るのは治療が困難なほどに進行してしまった状態の患者が多かったため、医師が自ら地域に出向いて検査を行い、早い段階でがんを見つけるべきだ、という発想でがん検診がはじまったのです。

 

がん検診を受けるのにオススメの頻度!

<がん検診を受ける頻度は種類ごとに異なる!>

検診を定期的に受けた方がよさそうだということはわかっていただけたかと思いますが、それではどのくらいの頻度で検査を受ければよいのでしょうか?対策型検診それぞれについてご紹介します。
厚生労働省が定めた「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」によると、定期健康診断と同じように、年1回の検査が推奨されているものもあれば、2年に1回の検査でよいとされているものもあります。

<健診の対象と検診の対象はだれ?>

まず健診の対象になる人についてですが、健診は小学校入学時にも受けるように、全年代を通して受けるものです。これは学校保健安全法や労働安全衛生法といった、法律によって検査が義務付けられています。

がん検診は、健診のように法律による義務はありません。がん検診の対象になる人も、検診の種類ごとに対象年齢が異なります。具体的にお伝えすると、胃がん検診は50歳以上、肺がん検診・乳がん検診・大腸がん検診は40歳以上、子宮頸がん検診は20歳以上が対象となっています。

がんはある年齢を境に発症しやすくなることが知られているため、その年齢に応じて対象年齢が設定されているのです。

 

それぞれのがん検診で頻度が違うことには、ちゃんと理由がある!

がん検診は、部位ごとに検査を受ける頻度が異なるのはご存知でしょうか?例えば、子宮頸がん検診は2年に1回の受診でよいとされていますが、子宮頸がんは一般的に非常にゆっくりと進行するため、前がん状態といわれる段階から浸潤がん(進行がん)になるには、2~3年程度はかかると言われています。そのため、2年に1回の受診頻度でも有効というデータが多くあり、毎年受けても隔年で受けても予防効果は変わらないとされています。がんになっていないかが心配かもしれませんが、高い頻度で検査を受けても予防効果は大きく変わらないため、ぜひ推奨されている頻度で検査を受けてみてください。

また検査を受けすぎることのデメリットとして、検診費用がかさんでしまうことに加えて、レントゲンなどの検査による被爆などといった検査による悪影響が増えてしまうことがあります。また過剰診断(進行がんにならずに消えてしまう、もしくは消えなくともそのままの状況に留まる、生命を脅かさない腫瘍を発見し、治療を行うことで身体に負担がかかってしまうこと)といったデメリットにつながるということも、ぜひご理解していただきたいです。

ですが「2年に1回の頻度だから、多少気になることはあるけど大丈夫!」と安心しすぎるのも危険です。気になる症状があるときは、できるだけこまめに病院に受診してみてください。がんでない他の病気を発見する上でも、やはり先生に診てもらうことは大切なのです。

 

がん検診の定期的な受診で、生存率が段違い!!

「定期的にがん検診を受けましょう」と言われても「がん検診じゃないけど、これまでに毎年健康診断を受け続けてきたし、ずっとなにも言われてない。1年に1回の頻度で受ける必要なんて本当にあるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、がん検診を継続的に受けることによる死亡率減少効果について調べてみました。今回は例として、大腸がん検診で用いられる「便潜血検査」を継続して受けることによる死亡率減少効果について見ていきましょう。

「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン」では、1年前に便潜血検査(免疫法)を受けた場合には、便潜血検査を受けていない場合と比較して、81%の死亡率減少効果を認めた、という記述があります。しっかりと毎年検査を受けていれば、大腸がんが進行した状態で見つかる、といったリスクも低減させることができるのです。

 

最後までお読みいただきましてありがとうございます。今回のコラムも含めて、がん検診について全4回でお伝えさせていただきます。次回のコラムも、よろしければぜひお読みください。

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