うつ病には「うつ病障害」「双極性障害」「非定型うつ病」の分類があります

うつ病には「うつ病障害」「双極性障害」「非定型うつ病」の分類があります

うつ病は気分だけでなく、意欲や思考、また、からだの症状などさまざまな症状となって現れます。うつ病はどのような原因で発症するのでしょうか?
ここでは、うつ病の診断やうつ病が起こる仕組みなどをご紹介いたします。

 

うつ病の診断

うつ病を診断するときに使用する診断基準は、世界保健機関の国際疾病分類「ICD-10」や米国精神医学会の精神疾患の診断マニュアル「DSM-Ⅳ-TR」などです。ICD-10やDSM-Ⅳ-TRでは、喜びや意欲の低下、食欲の変化など実際に現れている症状が診断基準を満たすかを確認して診断を行います。

また、うつ病は「気分障害」に分類されていますが、これらの二つの診断基準は「~病」ではなく、「障害」として捉えている点が特徴です。医師が診断するときには診断基準を参考にして、診断基準を満たす症状の有無や程度を調べるとともに患者の表情や話し方などさまざまな情報から総合的に判断します。

 

うつ病のタイプ

気分障害は大きくは「うつ病障害」と「双極性障害」、また、典型的なうつ病のタイプとは異なる「非定型うつ病」の3つに分けられます。

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害は「うつ状態」と気分や意欲が高くなる「躁状態」を繰り返すことが特徴で、発症には遺伝的な要因が指摘されています。

躁状態や軽い躁状態(軽躁状態)になると爽快な気分で自信もみなぎり、過度に意欲的で寝るのを惜しんで活動する人も多いです。また、他人に干渉し過ぎるなど抑制がきかず、ささいなことにも過剰に反応して周囲の人と大きなトラブルになることもあります。
双極性障害はうつ病と間違われることが多く、うつ病の診断後に躁状態が現れて「診断が双極性障害に変わった」ということも少なくありません。双極性状態の治療はうつ病とは異なるため、適切に診断されることが極めて重要です。

特に、躁状態や軽躁状態の場合、患者自身は「調子がいい」と思いがちで病気の自覚を持ちにくい面があります。周囲が患者の変化に気づき、治療につなげることが大切です。

非定型うつ病

「今まで好きだったことも楽しめない」「眠れない」「食べられない」といった症状は典型的なうつ病で見られる症状ですが、うつ病の中には異なる症状を示すうつ病があります。
それが「非定型うつ病」です。典型的なうつ病を「定型」としたときに、「定型とは異なる」という意味で「非定型」と呼び、区別しています。

非定型うつ病では朝より夕方の方が具合の悪さが目立ち、職場や学校では意欲が低下しますが好きなことは楽しめる、良いことがあれば気分が明るくなるといったことが多いです。

また、一日に10時間以上眠るなどの過眠傾向や食べ過ぎるほどの食欲の変化などが起こることもあります。さらに、周囲から受ける批判に過敏で、過剰な怒りや攻撃的になることによって周囲と親密な関係を築くのが難しくなる人も多く、比較的、若い人に多いことも特徴です。

 

うつ病が起こる仕組み

うつ病は「気持ちの弱さ」などが原因といわれることがありますが、脳の機能障害によって起こると考えられています。具体的には、脳内の神経に作用する「神経伝達物質」のセロトニンやノルアドレナリンなどがうまく働いていないために起こるといった仮説です。

しかし、うつ病の起こる仕組みは今なお詳しいことはわかっていません。

 

うつ病の原因別の分類

身体因性うつ病

脳やからだの病気が原因となってうつ病になることがあり、その場合はからだの病気の治療をすることによって症状の改善が期待できます。

うつ病を引き起こす可能性がある病気は、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの脳の病気、また、糖尿病や甲状腺機能低下症などのからだの病気です。

薬剤惹起性(やくざいじゃっきせい)うつ病

副腎皮質ステロイドホルモンなどの治療薬によってうつ病の症状が現れることがあり、厚生労働省も注意喚起しています。薬剤惹起性うつ病の場合は服薬の中止や減量が必要になることも多いですが、自己判断ではなく服薬について医師に相談することが重要です。

心因(性格環境因)性うつ病

完全主義や几帳面などの性格的な側面、また、近親者が亡くなった、家庭や職場などで暴力的な態度を受け続けたなどの環境的なストレスがうつ病を発症させることがあります。治療としては考え方の修正などの精神療法が必要になることが多く、必要に応じて異動や職場の改善、家族関係などの環境調整も必要です。

内因性うつ病

特に原因となるものが見当たらない場合にもうつ病を発症することがあり、内因性うつ病と呼ばれています。

 

うつ病は何らかの辛い出来事やからだの病気などがきっかけになることもありますが、特に理由がなくても起こりうる病気です。気になる症状がある方は、そのまま放っておかず念のため精神科、あるいは心療内科で診てもらうことをお勧めします。クリンタルで受診先を探してみましょう。

次の「うつ病(3/3)-精神科・心療内科:知っておきたい疾患」では、うつ病の治療についてご紹介しています。

 

 

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