メタボ、メタボっていうけどメタボ(メタボリックシンドローム)って何?

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メタボ、メタボっていうけどメタボ(メタボリックシンドローム)って何?

皆さんはメタボ(メタボリックシンドローム)という言葉を聞いたことはありますか?メタボ(メタボリックシンドローム)と聞くと、お腹周りがぽってりとした、太った人をイメージする人も多いと思います。では実際メタボリックシンドロームとはどういう状態を指すのでしょうか?

 

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪症候群と言って、内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧、脂質異常、高血糖のうち、2つ以上の症状に当てはまる状態を指します。つまり、腸の周りや腹腔内などの内臓に溜まった脂肪が原因で、高血圧や脂質異常(高脂血症)、糖尿病などの症状が現れている状態を指します。

 

メタボリックシンドロームは生活習慣病と関係が深い

生活習慣病とは、偏った食事や運動不足、喫煙、過度な飲酒、過度なストレスなど、好ましくない生活習慣が積み重なって発症する、高血圧や脂質異常、糖尿病を指します。生活習慣病は、自覚症状が乏しく、気付かない間に進行します。そして、ある日突然、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞と言った、命に係わる疾患を引き起こすのです。そのため、生活習慣病はサイレントキラーとも呼ばれています。

しかし発症前の身体には、必ず何らかの変化が現れています。そのひとつが内臓脂肪の蓄積を示すウエストサイズの増大であり、さらにそれが引き金となった脂質異常と血糖値・血圧値の上昇、つまりメタボリックシンドロームなのです。

そのため発症してから治療するのではなく、検査によってウエストサイズの増大・血中脂肪・血糖・血圧の状態などを調べ、できるだけ早い段階でメタボリックシンドロームを予防し改善することが、結果的には生活習慣病発症のリスクを回避することにつながると考えられるようになりました。

 

メタボリックシンドロームの診断基準

平成17年にメタボリックシンドローム診断基準検討委員会によって策定された診断基準は、以下のものになります。

1.内臓脂肪型肥満

内臓脂肪型肥満とは、内臓のまわりに脂肪が溜まる肥満を指します。お腹がぽっこり出ていることから、リンゴ型肥満とも呼ばれています。

腹囲(へそまわりのウエストサイズ)が、男性で85cm以上、女性で90cm以上である場合。

ただし、腹囲が基準値以下であっても、内臓脂肪面積が100㎠以上の人もいる為、正確な内臓脂肪の状態を知る為には腹部のCTスキャンを測定する必要があります。

2.生活習慣病の症状が2つ以上当てはまる

①脂質異常

中性脂肪(トリグリセライド)の値が150mg/dl以上、もしくは、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の値が40mg/dl未満、またはその両方に当てはまる場合。あるいは脂質異常に対して薬物治療を受けている状態。

②高血圧

収縮期血圧が130mmHg以上、もしくは、拡張期血圧が85mmHg以上、またはその両方に当てはまる場合。高血圧に対して薬物治療を受けている状態。

③高血糖

空腹時血糖が110mg/dl以上の場合。(特定健診における判定基準では、空腹時血糖が100mg/dl以上、またはHbA1Cが5.6以上)もしくは、高血糖に対して薬物治療を受けている状態。

 

メタボリックシンドロームに潜む危険

メタボリックシンドロームの原因として、食生活の乱れや不規則な生活、喫煙や過度な飲酒、過度なストレスなどがあります。これらの不健康な生活習慣が積り、内臓脂肪が蓄積することで、高血圧や高脂血症、糖尿病などの症状が現れ、メタボリックシンドロームと呼ばれる状態になります。

これらの症状は、やがて動脈硬化へと進行します。動脈硬化とは、体の隅々まで酸素や栄養素を運ぶ役割を持つ動脈が、年齢とともに老化し、弾力性が失われて硬くなったり、動脈内に様々な物質が沈着することで血管内が狭くなり、血流が悪くなった状態を指します。そして、動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞など、命に係わる疾患に繋がる事もあります。また、高血糖・糖尿病は進行すれば失明や腎不全などの合併症を引き起こすこともあり、大変危険です。

 

メタボリックシンドロームの人が見ておくとよい検査

上記でも述べたように、メタボリックシンドロームは、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを大きく高めることから、基準となる腹囲、血圧、脂質異常の有無、血糖値の他にも、動脈硬化の程度を見ていく為の検査を受けることが望ましいと言われています。

1.CAVI(キャビィ)検査

CAVI検査は動脈の硬さ、動脈の詰まりの有無、血管年齢を見ていく検査になります。この検査は、仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。

①動脈の硬さ(CAVI)

動脈の硬さは、血圧が変化した時の動脈の膨らみ具合を見ることによって、血管のしなやかさ、つまり動脈の硬さを見ることが出来ます。動脈硬化が進んでいる人ほどCAVI値は高くなり、9.0を超える人の約半数が脳動脈や心臓の動脈(冠動脈)に動脈硬化を発症していると言われています。

②動脈の詰まり(ABI)

足首の血圧を横になった状態で測定すると、健康な人で腕の血圧と同じくらい、あるいは少し高くなります。しかし、足の動脈が詰まっていると、腕の血圧に比べて足の血圧の方が低い値となります。この腕と足首の血圧の比が0.9未満であれば、足の動脈が詰まっている可能性が高くなると言われています。

③血管年齢

同じ年齢、同じ性別の健康な人のCAVI平均値と比較することで、血管年齢が分かります。この血管年齢が高い方は、動脈硬化の進行が早いと言われています。

2.超音波検査(頸動脈エコー検査)

超音波検査は、仰向けに寝た状態で首にゼリーを塗ったプローベを当てて視覚的に動脈硬化を見ていく検査になります。被爆したり痛みを感じることのない、比較的簡単な検査になります。この検査で見ていくのは、以下の3項目になります。

①動脈硬化の有無

血管の壁を観察して、動脈硬化の有無を見ていきます。血管の壁には3層あり、内側から内膜(第一層)、中膜(第二層)、外膜(第三層)となります。この内膜と中膜の厚さを測る事で、動脈硬化の有無を診断します。通常、内膜と中膜の厚さは1mm未満となっており、1mmを超えると動脈硬化が示唆されます。

②動脈の詰まり具合

検査で見ていく頸動脈の血管径は、通常5~9mm程です。動脈硬化があると、血管の内部が狭くなりますので、それを視覚的にみていきます。

③プラークの有無

1mmを超える限局性の壁の隆起をプラークと呼びます。このプラークが破綻することで、脳梗塞などを引き起こすと言われています。超音波検査では、プラークの大きさや形状、表面、内部の硬さなどを観察していきます。

 

メタボリックシンドロームの改善と予防

メタボリックシンドロームの改善、予防は、食事療法や運動療法に加えて、体重の減量やメンタルヘルスにも注意していく必要があります。

1.体重の減量

メタボリックシンドロームの改善の第一歩として、体重の減少があります。体重減少の目標は5%。それだけで内臓脂肪は減ります。また、メタボリックシンドロームの症状である高血圧や脂質異常、高血糖も改善すると言われています。

2.食事療法

メタボリックシンドロームを防ぐ方法の一つとして、食事療法が上げられます。体重を5%減量する為には、食事で摂取するエネルギーを、運動で摂取するエネルギーより少なくする必要があります。食事を減らしても、栄養バランスを崩さないように注意しましょう。また、1日3食規則正しく食事を摂ること、早食いをせず、ゆっくりよく噛んで食べること、腹7分目で切り上げること、寝る3時間前に飲食はしないことなど、食生活の改善を心がけましょう。

3.運動療法

メタボリックシンドロームの改善には、1日の消費エネルギーを食事で摂取するエネルギーよりも増やす必要があります。その為にも、日常生活の中で積極的に体を動かすこと、またウォーキングや軽いジョギング、サイクリング、水泳などの軽めの運動を行う習慣をつけることが望ましいと言われています。体に溜まった脂肪を燃焼する為にも、有酸素運動を取り入れることが理想です。また、代謝を高める為に、ある程度、筋肉量を増やし、太りにくい体を作ります。

メタボリックシンドローム 運動

メタボリックシンドローム

4.メンタルヘルス

ストレスや精神的な疲労もメタボリックシンドロームの危険因子に含まれています。ストレスでの暴飲暴食は肥満を招き、高血圧や脂質異常、高血糖を招きます。気分転換を行ったり、規則正しい生活で十分な休養と睡眠、適度な運動を心がけましょう。

 

 

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