健康診断で便潜血が陽性ってでたけど、何がわかるの?

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健康診断で便潜血が陽性ってでたけど、何がわかるの?

検便検査、皆さんも健康診断でしたことがあるのではないでしょうか?検便検査では、排泄された大便を検査する事で、消化器官の病気の有無や寄生虫、細菌感染症の有無を調べることができます。検便検査では実は様々な項目について検査をしているのですが、その1つである便潜血検査。この検便検査は、大腸がんのスクリーニングに用いられている事はご存じの方もいるかもしれません。この便潜血検査で便潜血ありという結果をみて、自分が大腸がんなのではないかと不安になった人もいるのではないでしょうか?

 

検便検査での便潜血検査

検便とは、排泄された大便を用いて行われる検査のことです。主に、大腸や小腸、胃などの消化管に病気がないか確認したり、寄生虫や細菌感染の有無を調べる為に行います。

この検査は、食品を扱う調理従事者や保育士や介護士、水を扱う水道管理事業者の人など、食中毒や細菌感染症を広げる危険がある職業の人には定期的に行われる検査になります。その他にも、海外渡航者や園児、学童なども、下痢などの症状がある場合や、症状が出る危険がある場合には、検便を行うこともあります。

検便の種類は目的別に3種類あり、便潜血検査と、腸内細菌検査、寄生虫検査の3つになります。

 

便潜血検査とは

便潜血検査とは、”潜んでいる血”の名の通り、見た目に明らかな血便ではなく、見た目には定かではない少量の出血(潜血)を検査する検査になります。主に大腸がんなどの検査で用いられる検査です。この検査は、抗原、抗体反応を利用したスクリーニング法で、便の中に含まれている血液(ヒトヘモグロビン)の有無を調べる検査になります。その為、別名ヒトヘモグロビン法とも呼ばれています。便潜血検査では、いわゆる消化管からの出血の有無を調べることができますが、胃や十二指腸の少量の出血では、小腸などで消化され血液の抗原抗体反応が失われてしまい、反応せず正確な診断結果は出ないことがあります。この事から、便潜血検査は、主に下部消化管からの出血をみつける検査として用いられ、大腸がんのスクリーニングとして用いられます。

結果は、検査上、出血が認められた場合は「陽性」、出血が認められない場合は「陰性」の2種類です。なお、便潜血検査だけで病気の特定を行う事は出来ず、便潜血ありと出た場合は、精密検査が必要となります。また、血液に反応する為、肛門の傷や腸の炎症などでも、便潜血ありと結果がでることがあります。そのため便潜血あり=大腸がんというわけではないですが、便潜血検査で陽性と出た方は可能性があるため、病院を受診したほうが良いでしょう。

 

便潜血検査の方法

専用の容器を用いて大便を採取します。便はなるべく新しいものを採取してください。便秘の人は、植物繊維の多い食べ物を多く食べるようにしたり、水分を多くとるようにして便が出るようにしましょう。どうしても出ない場合は、市販の便秘薬を飲んでも構いません。ただし、抗生剤を飲んでいる場合は、数日開けてから採取するようにしましょう。

検便は便鮮血があるかどうかを確認する検査なので、無理やりいきんで出すと、肛門が傷付いてしまい、病気がなくても血が混じってしまうことがあります。また、生理中に採取すると、経血が混じり、便潜血ありと結果が出ることがある為、注意が必要です。採取する便は軟便でもスプーンの先に付けることが出来る程度であれば、検査可能ですが、水様便であれば検査を見送る必要があります。

便の採取の方法としては、便器をさかさまに跨いで、水の溜まっていないシンクに折りたたんだトイレットペーパーを置いて排便し、そこから専用の容器で採取する方法があります。また、新聞紙の上などに排泄したものを採取する方法もあります。専用の容器のスティックは直接肛門に挿入しないようにして下さい。肛門や腸内を傷つけてしまうことがあります。

採取した便は出来るだけ速やかに、遅くても1週間以内に提出するようにして下さい。便潜血検査に必要な便中のヘモグロビンの安定性は、約1週間だと言われています。

また、大腸の病気の出血は毎日とは限りません。その為、二本法と言って二回、異なる日にそれぞれ便を採取して検査する方法があります。1回しか採取しない一本法よりも、二本法の方が出血の発見率が高くなります。

 

便潜血検査が陽性のときに考えられること

検査結果で便潜血ありと出た場合、様々な病気が考えられます。

・大腸がん

大腸がんは日本人女性のがんの中で死亡者数第一位になっている病気です。大腸がんは初期症状はなく、無症状のまま進行します。大腸がんの症状としては、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細くなる、便が残る感じがある、お腹が張る、腹痛、貧血、体重減少などがありますが、早期に発見できる検査の一つが便潜血検査になります。

・大腸ポリープ

大腸ポリープは、結腸壁、直腸壁の組織が増殖し、腸の中でいぼ状に突出したものができる病気です。大きいものであれば、がんになる可能性も高く、注意が必要です。大腸ポリープで便潜血が見られる場合には、ポリープと便が当たり、ポリープの表面がすれて出血し、便潜血ありとなります。

・痔

痔は便秘や下痢などで肛門に大きな負担がかかる事でできる病気です。便秘でトイレでのいきみが強くなり、肛門部の血管に負担をかけ、うっ血して痔核ができてしまったり、肛門部の上皮が避けたり切れたりすることで起こり、便潜血ありという結果がでます。

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便潜血検査と合わせて行う検査

便潜血検査で便潜血ありと結果が出た場合、次のような検査で病気の特定を行います。

・大腸内視鏡

大腸内視鏡検査は、内視鏡を肛門から挿入し、大腸の中をモニター画面を通して観察する検査です。検査の前日から食事制限を行い、検査当日に下剤を飲んで便を出しきってから検査を行います。内視鏡は、腸の形に添って、空気やガスを入れて膨らませ、長く曲がった腸を、内視鏡で押し伸ばしながらカメラを腸の奥へと挿入していきます。そして炎症やポリープなどが見つかれば、病理検査の為に組織を採取する事もできます。腸の中を直接見ることができる為、病気を発見しやすい反面、カメラの操作によって痛みを感じたり、空気やガスによってお腹が張って苦しく感じることもあります。

・注腸造影検査

注腸造影検査は、大腸に造影剤をいれてレントゲンをとっていく検査です。この検査では、腸の内側の形が撮影できますので、がんの粘膜下組織への浸潤による腸管壁の変形、狭窄の程度や長さ、潰瘍の形状などを広い視野で検索することができます。その為、クローン病や貫通性潰瘍も容易に診断することができます。ただし、腸管の重なるS状結腸や回盲部などの病変は見つけにくく、平坦型な病変は発見しにくいという欠点があります。

 

 

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