便に血が混ざってた!…もしかして大腸がんなのかな…!?

便に血が混ざってた!…もしかして大腸がんなのかな…!?

トイレをした後に、便に血が混ざっていたらびっくりしてしまいますよね。血便は、細菌などの感染の他、胃や腸などの消化器に重大な病気がひそんでいる可能性があります。どのような病気が考えられるのか、一緒にみていきましょう。

 

血便の原因

便に血が混ざっている状態を下血とよびます。もともとどこから出血しているかによって同じ下血でも色が異なり、名称も異なります。例えば、真っ赤な鮮血に近ければ、「(鮮)血便」と呼び、黒色であれば「タール便」と呼びます。消化器は口腔から肛門まで様々な臓器が連なっており、胃や十二指腸潰瘍など肛門から遠い部分からの出血であれば、腸内細菌によって分解され、黒色の「タール便」となり、肛門の近くで出血が起これば、赤い色の血便になります。今回は赤い鮮血のような「血便」がでた場合、どのような病気の可能性があるのか、みていきましょう。

 

血便から考えられる病気

いぼ痔(痔核)

肛門にいぼ状の腫れができる状態をいいます。いぼ痔には二種類あり、肛門から内側にできるものを内痔核、外側にできるものを外痔核とよびます。主に排便時にりきみすぎたり、便秘などが続くことによって、肛門に負担がかかり、直腸肛門部の血液循環が悪くなり毛細血管の集まっている静脈叢がうっ血して腫れ上がることで起こります。同じいぼ痔ですが、内痔核と外痔核で症状が異なります。

内痔核の場合は、肛門内部の粘膜部分に腫れができるのですが、知覚神経が通っていないことから、痛みが少なく、血便によって初めて痔があることに気がつくことも多いようです。排便時に鮮やかな血便がみられることもあります。症状が進むと、肛門の外にいぼがでてしまい、炎症等による腫れや痛みを感じることもあります。

外痔核も同様に排便時の負荷で起こりますが、肛門外側の皮膚に腫れが起こります。この部分は知覚神経が通っているため、ほとんどの場合痛みを感じます。また急性の炎症によって血栓ができたりすると、大きく腫れて痛みを感じます。排便時以外でも、重い荷物を持ち上げるときなど腹圧がかかることによって痛みがみられます。また症状がすすむことによって、血便以外でも下着が汚れるくらい出血することがあります。

いぼ痔ができる原因は、排便時のいきみ、同じ姿勢をとり続けること、冷え、食生活、ストレスなどが考えられます。特に排便時のいきみは、通常よりもかなりの圧力が肛門部分にかかってしまいます。また同じ姿勢をとり続けることも同様に、肛門部に負荷がかかってしまうため、血流が悪くなり、いぼ痔の原因になります。食生活やストレスによっても、いぼ痔の原因として便秘になりやすく、改善が必要です。また妊娠中も、直腸が圧迫されることによって、おしりがうっ血しやすく、いぼ痔になることもあるようです。早めに病院を受診しましょう。

いぼ痔に気がついても、デリケートな部分のため、なかなか病院に行きにくいという方も多いと思います。しかし、放置していると症状が進んでしまうことがあります。内痔核の場合、症状初期であれば塗り薬などで保存的に治療することが可能ですが、内痔核が大きくなり肛門の外にでてきてしまう状態になると、手で押し戻す必要があります。さらに悪化すると、肛門からいつも出ている状態になります。内痔核の場合は、かなり大きく腫れても痛みが少ないのですが、肛門から出ているような状態であれば、ゴムで縛ったり、手術による切除などが行われます。外痔核の場合は、肛門の縁付近が腫れるのであって、内側からでてくる内痔核とは性質が異なります。内痔核とまぎらわしいですが、血栓を無理に押し込んでしまうと、外痔核自体が炎症を起こしてしまい、痛みがひどくなります。治療は内痔核よりも表面的な治療ですみます。つまり、血の流れが悪くてできたものなので、お風呂につかって体を温めて血行をよくし、体を休めることが必要です。市販の塗り薬や痛み止めも有効です。1週間程度で血便などの症状が改善します。それでも改善ない場合は、病院を受診したほうがよいでしょう。

切れ痔(裂肛)

切れ痔とは、肛門の皮膚が何らかの原因で切れてしまう病気のことをいいます。肛門はふつう伸縮しますが、硬い便が通過する際、耐えきれずに皮膚が切れてしまい、出血することがあります。主に便秘が続くことで、体内で便が硬くなってしまいますが、下痢によっても皮膚のただれが起き、切れ痔になります。妊娠中も便秘になりやすく、切れ痔が起こりやすいといわれています。通常は自然治癒できますが、便秘になりやすい人の場合、食生活やストレスの軽減など、生活習慣を改善されることが必要です。下痢が続く場合は、何か他の病気の可能性もあるため、消化器内科などの医療機関を受診した方が良いでしょう。自然に治ることが多いですが、出血などの症状が続く場合は、何か他の病気がかくれていることがあるため、一度医療機関を受診した方が良いでしょう。

いぼ痔も切れ痔も、いずれの痔の場合も、痛みが起こったときは、とりあえず横向きに寝て安静にしましょう。おしりを温めて血行を促すと症状がやわらぎます。シャワーだけでなく入浴が良いですが、激痛でお風呂に疲れない場合は、カイロなどで温めると効果的です。

虚血性大腸炎

大腸への血液の循環が何らかの原因で悪くなって、必要な酸素や栄養分が供給されなくなり、炎症や潰瘍を生じる病気です。症状は突然の腹痛や下痢、血便がみられます。動脈硬化があるところに、便秘などが原因で起こるといわれています。吐き気やおう吐、発熱がみられる場合もあります。高齢者によく起こりますが、若い女性もなりやすいです。放置すると、大腸が壊死して死に至ることもあるため、そのような症状がみられ場合にはすぐに受診しましょう。検査は、主に大腸内視鏡検査を行い、大腸内を視診します。治療はまずは安静にし、絶食をします。その間、点滴によって抗生剤の投与などを行います。症状が改善したあと、食事を開始します。通常は、一過性のため、症状はすぐに軽快します。しかし、壊死型の場合は、敗血症やショック状態を合併して死に至ることもあるため、手術が必要になります。

潰瘍性大腸炎

大腸の中にびらんや潰瘍ができるのが潰瘍性大腸炎です。症状は、血便を伴う下痢、または血便を伴わない下痢、そして腹痛です。重症になると、発熱や体重減少、貧血など全身の症状が起こります。高齢者に起こることもありますが、主に20代の若い男女にみられます。なぜ起こるのかはっきりとした原因はあきらかになっておらず、遺伝性や食生活などの環境要因があわさって発病するものと考えられます。検査は、問診、X線、内視鏡検査を行います。また一部大腸内の細胞を採取して、病理検査も行われます。治療は、主に内服か直腸によって薬物治療を行います。しかし、症状が改善しない場合や、大量の血便がある場合、薬の副作用から服薬が困難な場合は、手術が行われますが、大腸全摘術となり、人工肛門を設置します。潰瘍性大腸炎と診断された場合、大腸がんに移行することがあり、定期検査が必要です。

大腸がん

大腸がんは、長さ約2mの大腸に発生するがんで、日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。大腸の細胞から発生した良性ポリープの一部ががん化して発生した場合と、正常な粘膜から直接発生する場合があります。進行するにつれて、リンパ節や肺など別の臓器に転移します。症状は、血便、おなかの張り、残便感、貧血、腹痛、体重減少などがみられますが、早期では自覚症状がありません。便秘や血便は、痔などでも起こることがあるため、様子をうかがっているうちに発見が遅れることがあります。そのため早めに消化器内科や肛門科などを受診することが必要です。大腸がんは、40代から50代の男性に多くみられますが、女性でも起こります。発生原因としては、主に食生活で加工肉や赤身の肉の摂取増加が指摘されており、飲酒や肥満なども考えられます。また遺伝的な要因もあります。

検査は、血便があるかどうか調べる便潜血検査を行います。そのほか、大腸内視鏡検査で調べます。治療はがんのステージによっても異なりますが、初期の場合は、内視鏡治療によって、内視鏡では難しければ腹腔鏡、開腹手術となります。

大腸がんは、初期では自覚症状がほとんどみられません。知らずに症状が進行してしまうことがある恐ろしい病気です。そのため、血便などの症状がみられなくても、年に1度の大腸がん検診が重要です。大腸がん検診は、市町村や企業によって行われる場合と、人間ドックなどを受診する場合があります。市町村で行われるものは、費用が安くすむ場合がほとんどです。希望される場合はお住まいの市区町村の役場に問い合わせしてみると良いでしょう。

 

血便が出たらどこの医療機関へ行けば良いか

血便、といっても、いろいろな病気が潜んでいます。下痢や腹痛、発熱など他の症状があるかどうか、便秘や下痢などを繰り返しているかで症状が異なってきます。血便のほとんどの場合は痔核や裂肛など肛門周囲からの出血が多いので、必要以上に怖がらなくて大丈夫ですが、血便が続く場合には大腸がんが潜んでいる場合もあり、早期発見で予後が変わってくるため早めの受診が重要です。まずは、かかりつけの内科、消化器内科があれば、そこで医師の判断を仰ぎましょう。痔をお持ちの方は肛門科が適しているでしょう。

 

便秘や下痢をしないようにこころがける

frog-1037714_1280

若い女性を中心に、無理なダイエットや偏食などによって、便秘が起こりやすくなっています。便秘によって痔などの症状以外にも、肌荒れやお腹の張りなど体の不調がみられるようになります。血便がでる前に、まずは食生活の改善や、適度な運動、などによって予防をこころがけることが重要です。特に食事に関して、現代人は、動物性脂肪やたんぱく質などの摂取が増えてきており、腸に負担をかけていることが多いです。なるべく食物繊維などの摂取も心がけ、ストレスも便秘や下痢の原因となるため、リラックスできるように気分転換などを心がけ、無理をしないようにしましょう。

 

 

名医検索サイトクリンタル
名医検索サイトクリンタルでは日本全国の約30万人の医師から厳選された名医だけを掲載しております。手術数や外来の待ち時間など、受診する名医を決めるために必要な詳細情報を掲載しておりますので、受診先を検討される際の参考にしてください。

 

「どの名医に治療をお願いすればよいのかわからない!」とお悩みの方には、クリンタルの名医紹介サービスをお勧めしています。クリンタルが独自に厳選した「2,500人の有数の専門医」「30,000人の街の名医」の中から、あなたの病気/症状やご希望を考慮して、クリンタルの医師が最適な名医をご紹介します

クリンタルの名医紹介サービス