マンモグラフィーで異常が見つかった!乳癌なの……!?

マンモグラフィーで異常が見つかった!乳癌なの……!?

乳癌検診の際に行われるマンモグラフィー。検査の結果、異常を指摘され、乳癌なのかと不安になっているという方もいるのではないでしょうか。

マンモグラフィーで異常が見つかった場合には乳癌以外の可能性もありますので、どういう病気が考えられるかについてご説明します。

 

マンモグラフィーとは

マンモグラフィーは簡単にいうと乳房だけを撮影したレントゲンです。通常の胸のレントゲンでは乳房は肺や心臓と重なって見えてしまうので、正確な診断ができません。乳房を挟むように撮影することで、乳房だけを撮影することができ、乳房の中に隠れた病気を見つけることが可能になります。

通常、マンモグラフィーは乳房を縦に挟んでの撮影と横に挟んでの撮影の2種類を行います。2方向から撮影することで乳房の隅々まで撮影することができますし、もしも乳房内に異常なものがあった場合に、縦横から見たときの形からどのような形をしているのか想像することができます。異常が見つかった場合にはその部分だけを拡大して撮影することもでき、病変部を詳しく見たい際に有用です。

よくマンモグラフィーで痛みを感じると思う方もいらっしゃいますが、この痛みは挟むことによる物理的な痛み以外に、乳房内部に異常なものがあることによる痛みの可能性もあります。もしマンモグラフィーによる痛みを避けたい場合、月経開始後の5〜8日後に検査を行いましょう。月経の後は乳房の張りが和らぎますので、マンモグラフィーによって痛みを感じにくくなります。

 

マンモグラフィーを受ける時期

乳房は皮下脂肪や乳腺で構成されていますので、マンモグラフィーでは通常乳房の中に線のようなものが見えます。赤ちゃんに母乳をあげるために乳腺が発達するのは10〜30代で、それ以降の年代では少しずつ乳腺が脂肪組織に置き換わっていきます。乳腺が多いとマンモグラフィーで異常を見つけにくいので、通常マンモグラフィーの検診は40歳以降に行います。

 

 

マンモグラフィーで異常が見られた時に考えられる病気

マンモグラフィーで異常が見つかる病気は

  • 乳癌
  • 線維腺腫
  • 乳腺症

の3つが代表的です。

乳癌

乳癌は40歳以降に多く見られる病気で、女性のがんの中でなる可能性が一番高いです。

乳癌はマンモグラフィーで、白いいびつな影にうつり、放射状に伸びた突起が見られることがあります。また石灰化と呼ばれる変化が生じている場合は、一段強いはっきりとした白い影が内部に点々と見られます。

マンモグラフィーで乳癌が疑われた場合、超音波検査や細胞診、組織診を行います。最もはっきり結果がわかるのは細胞診と組織診です。細胞診は病変部の細胞を直接とってくるので、がん細胞の有無を顕微鏡で確かめることができます。乳頭から分泌物が出てくる場合には分泌液をチェックし、分泌物が出てこない場合は乳房に針を刺して病変部の細胞を採取します。組織診は腫瘤の一部を針でとってくる方法です。顕微鏡で観察することで詳しい乳癌のタイプを調べることができます。ただし体に針を刺すことになるので、まずは超音波検査を行います。

線維腺腫

線維腺腫は20〜30代に好発する乳房の腫瘤です。乳癌とは異なり良性の腫瘍ですので、切除をせずに経過観察することもあります。

線維腺腫は、マンモグラフィーで乳癌と同様に塊が見られますが、乳癌と異なる点は良性なので周囲への広がりはなく周囲との境界がはっきりしている点と、腫瘤の白さが少し薄いです。また、線維腺腫を覆っている膜があるので、腫瘤の周りが黒く抜けていることもあります。乳癌のように石灰化が見られることもありますが、大きな石灰化像が見られる点は乳癌と異なります。

線維腺腫でも、追加で超音波で検査します。超音波検査ではマンモグラフィーと同じように周囲の組織との境界がはっきりしている腫瘤が黒く見えます。

乳腺症

乳腺症は30歳以降に起こりやすいです。乳腺が硬くなったり、嚢胞を作ったりすることで乳房を押すと痛みを感じます。乳腺症は乳腺の病気ですので、マンモグラフィーでは乳腺の流れに沿って白くなることがあります。乳癌の石灰化と異なり広範囲に白くなることが多いです。また、乳腺症は左右両方の乳房に見られることが多いという特徴も乳癌との鑑別に重要です。

乳腺症はマンモグラフィーや超音波検査、問診で診断します。超音波検査では白い部分と黒い部分が何層にも重なって見えることがあります。ただし、乳腺症は病変の形が多彩なため、腫瘤型や嚢胞が見られることがあります。

乳腺症は診断も重要です。乳腺症の原因としてエストロゲンが考えられているため、月経の前に痛みが強くなったり、乳頭からの分泌物が多くなったりします。月経後にはエストロゲンの量が減少するため症状が軽快することも特徴です。

 

もしもマンモグラフィーで異常が見つかったら婦人科?

異常を指摘された際には、乳腺科もしくは乳腺外科を受診してください。病院によっては外科になるときもあります。間違えて婦人科を受診する方もいますが、婦人科は子宮や卵巣などの病気を見る科ですので、同じ女性を診察する診療科なのですが違います。いきなり外科という名前の科に行くことは戸惑うと思いますが、万が一乳癌だった場合には手術を行う可能性もありますので、恐れずにちゃんと受診するようにしましょう。乳腺科や乳腺外科がある病院は限られていますので、事前に調べてから受診した方がよいでしょう。特に乳腺専門の病院やクリニックは専門のスタッフやその後のフォローも充実しているので、マンモグラフィーで異常が見つかった際にはそちらを受診しましょう。

 

乳腺科を受診した後の治療

マンモグラフィーの異常が線維腺腫や乳腺症だった場合は経過観察になります。線維腺腫は腫瘤が大きい場合や急激に大きくなる場合は手術による切除を考慮しますが、良性腫瘍ですので放置しても大丈夫です。乳腺症は女性ホルモンのエストロゲンが関係しているので、閉経後には症状がなくなることがほとんどです。乳房の痛みが強い際には薬による治療を行いますが、基本は閉経まで経過観察です。

乳癌の場合は放置すると大きくなって転移する可能性がありますので、必ず治療します。腫瘍の大きさによって治療は異なり、手術による切除や放射線治療、ホルモン療法などを中心に治療を進めます。これらの治療を行うことでマンモグラフィーでは腫瘍が小さくなるのが確認できます。

ただし、乳癌は再発する可能性があります。手術をした場合でも10年以内に再発する可能性は30%です。ですから、手術をした後も長期間マンモグラフィーによる検診を行い、再発が起きていないかチェックする必要があります。術後の検診の頻度は病院によって異なりますが、術後5年以内は半年に一回、それ以降は1年に一回ほど検査を行います。

 

乳房の検査はマンモグラフィーによって簡単に行うことができます。日本人女性の20人に1人は乳癌になると言われており、定期的なマンモグラフィーはとても大切です。マンモグラフィーで異常が見つかった際には乳腺外科を受診して、詳しい検査を受けてください。

マンモグラフィー以外の乳癌検査については「乳癌の検査はマンモグラフィ検査だけではありません」のコラムでも詳しく紹介しています。

 

 

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