近視(レーシック、オルソケラトロジーなど)—知っておくべき治療法④

近視(レーシック、オルソケラトロジーなど)—知っておくべき治療法④

近視と日本人

日本人といえば眼鏡にスーツ、海外ではそんなイメージを未だに持たれている方がいます。眼鏡にスーツが勤勉の象徴なのか、海外に行く日本人は実際そういう人が多かったのかどうかはわかりませんが、日本人に近視の人が多いことは間違いないです。

下の学校保健統計をみると高校生の段階で1/3以上が視力0.3未満、半分以上が車の免許が取れない0.7未満になっています。これらの視力低下のほとんどは近視が原因です。すべての年代を合わせると日本には近視の人が4,000万人以上いるとも言われています。

近視統計

国民の1/3が近視であるからか、日本は眼鏡作りに関しても強いです。福井県の鯖江市は眼鏡のフレーム作りで有名ですが、日本の眼鏡フレームの95%を生産しており、世界でも20%ものシェアを獲得しています。あのトヨタの自動車販売台数の世界シェアが10%強ということを考えると、これはすごい数字です。そういう意味では海外における日本人イメージもあながち間違いではないかもしれません。

すこし本題からずれましたが、近視を治療する方法も、国民の強い関心を集めます。最も有名なのはご存知レーシックです。レーシックは2000年に厚労省の認可が下りた後から急速に普及し、2008年には年間約45万人もの人が施術を受けています。しかしその翌年の2009年に銀座眼科でレーシックに伴う集団感染が起きてしまい、急速にレーシックを受ける人が減りました。それでもレーシックが近視の有力な治療法であることには変わりません。

今回はそのような近視の治療法に関していくつかご紹介いたします。近視の治療を検討している方の参考になればと思います。

近視の治療法は小児と大人で違う

近視

近視は視力がまだ固まらず調節力の強い小児と、視力が固まっている成人とで治療法が変わってきます。

①点眼薬での治療

小児の場合、成人と同じ通常の近視の場合に加え、「仮性近視」と呼ばれる小児特有の近視の場合が存在します。「仮性近視」とは、目の筋肉が過度に緊張をしていて、目の中のレンズが必要以上に厚くなってしまっている状態を言います。そのため、本来であればもう少しよい視力なのに、焦点が手元にきてしまっています。「仮性近視」であれば、目の筋肉の緊張を取る点眼薬を数ヶ月使うことで、視力がいくらか回復する可能性があります。

視力の固まっていない小児の治療として一定の効果が認められているのは、この他に、なるべく遠くを見る、外で日光を浴びる、眼鏡をしっかり使う、などがあります。

②レーシック手術

こちらは逆に視力が固まっていない小児には適応がなく、視力が安定している成人向けの治療となります。角膜の表面をレーザーで削ることで、屈折力を変化させる方法です。以前は両眼で50万円以上の費用がかかるところもありましたが、今ではもう10~20万円程度まで下がっており、比較的手頃になっています。コンタクトや眼鏡に年間かける費用を考えても元が取れる程度ではないでしょうか。

その一方で、一度角膜を削ってしまうと、もし術後の状態に満足がいかなくても、元の状態には戻れません。ですので、手術の際に角膜感染を起こす可能性があることや、ドライアイが強くなりうること、など、レーシックに伴う主なリスクに関しては、手術を受ける前にしっかりと理解して考慮する必要があります。

 ③眼内コンタクトレンズ

こちらは、その名の通り、眼の中に専用のコンタクトレンズを入れて近視を矯正してしまう方法です。レーシックで治療ができない、角膜の薄い方や近視の強い方でも治療が可能です。

通常のコンタクトレンズと違い、眼の中に入れてしまいますので、日々の手入れは必要ありませんし、必要があれば、再手術でコンタクトレンズを入れ替えることができますので、万が一視力がでない場合や、体に何らかの変化が起きた場合でも安心です。その点が元の状態に戻れないレーシック手術とは大きく違います。

ただ現時点ではまだ新しい治療のため、まだ費用が50万円以上するなど高い、治療に熟達した医師が少ない、などの難点があります。

④オルソケラトロジー

オルソケラトロジーとは、毎晩寝ている間にハードコンタクトを装用することで角膜の形状を変化させて近視を改善するという治療法です。オルソケラトロジーの最大の利点は、コンタクトの装用をやめてしまえば角膜の形も元に戻るという点です。レンズの入れ替えに再手術が必要な眼内コンタクトレンズよりも可逆性が高いです。そのためこの治療は成人だけでなく視力が変化する小児にも適用することができます。(小児の方が治療効果はでやすいと言われています)

難点としては、やはり毎晩の装用が必要なのでレーシックなどと比べて一手間かかるのと、こちらも費用が30-50万円程度かかる、などといった点があります。

 

以上のように近視にもいくつか治療法がありますが、治療の選択のためには、元の状態に戻れるかどうか、合併症は何か、どれぐらいの費用と手間がかかるのか、などいくつかのポイントを理解しておく必要があります。治療後も数十年と付き合っていく”眼”ですので、”安いから”とか”楽だから”と安易に決めてしまわずに、上記の点を治療の際に医師と相談して、治療法をじっくり決めるのが良いでしょう。

 

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