プロ野球選手も悩む肩関節腱板損傷!肩関節鏡手術は体の負担が小さい!

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プロ野球選手も悩む肩関節腱板損傷!肩関節鏡手術は体の負担が小さい!

肩関節腱板損傷の概要

肩関節の運動は様々な筋肉によって制御されており、その中心的役割を果たすのが肩関節腱板です。肩関節腱板とはいわゆる肩のスジのことで、腱板( Rotator Cuff :回旋筋腱板)と呼ばれています。この肩関節腱板は肩甲骨から上腕骨頚部に走行している筋肉の集まりで、肩の前にある肩甲下筋、肩の上方にある棘上筋、肩の後方にある棘下筋・小円筋の合計4つ筋肉で構成されています。これらの筋肉がバランスよく動くことで、肩を上げる・回すといった動きがスムーズになり、関節の安定を得ることができます。

肩関節腱板損傷とは、肩関節腱板損傷が何らかの障害を受けたことにより、その機能が十分に作用しないような状態、つまり肩関節の運動に異常が起きている状態を示します。

発症する年齢で一番多いのは60歳代ですが、40歳以上の男性の右肩によく発症しています。右肩が多いのは、右利きの方が多いからと思われます。男女比率は6:4で男性の方が多く発症しています。主な症状は肩が動かしにくい、肩を動かした際に痛みを感じる、夜に痛む(夜間痛)というものがあります。この夜間痛は睡眠をとることができないくらいの痛みがあり、病院を受診する一番の理由です。

一般的に加齢に伴う肩の病気として四十肩、五十肩というものが良く知られております。症状は非常に似ておりますが、大きな違いとして四十肩、五十肩は腕を上に上げにくい、上げることができないという症状がありますが、肩関節腱板損傷の場合、上に上げることは可能であるため、区別する必要があります。

 

肩関節腱板損傷の原因

原因としては様々な要因が挙げられますが、主なものは「スポーツによるもの」と「加齢によるもの」の2つです。

スポーツによる肩関節腱板損傷は、特に野球のピッチャーが良く発症するもので、ボールを投げることによる小さな損傷の積み重ねが原因で起こります。ピッチャーはボールを投げるために腕を振り上げます。その際に肩関節腱板と骨の衝突が起こり、肩関節腱板が傷ついてしまいます。

例えばプロ野球のピッチャーは中4日や中5日といって、1回登板したら、次の登板までの4日間・5日間は登板しないことで、この傷ついた肩関節腱板の回復を図っています。しかし、完全に回復しないうちに次に登板をしてしまうため、慢性的に肩関節腱板が傷ついた状態になるために様々な症状が引き起こされます。最終的には肩関節腱板が断裂することにもなります。プロ野球選手として長い間広島カープの1軍で活躍した大野投手は肩関節鍵板の断裂に見舞われた1人です。

テニスやバドミントンのような肩を使い、高齢でも楽しむことができるスポーツは、加齢に伴う障害と重なって、さらに肩関節腱板損傷が発生しやすいと言われています。また、ジムでのトレーニングで肩に重い負荷(バーベルなど)をかけたり、体操で肩で体を支えることで肩関節腱板が傷ついてしまいます。

もう1つ原因である加齢に関しては、誰でも加齢に伴い様々な場所が弱ってしまいます。肩関節腱板も同様で、傷つく・弱る・血行が悪くなるといった結果、自然に弱くなってしまいます。その結果、日常生活の何気ない動作が肩関節腱板損傷を引き起こしてしまいます。

肩関節腱板損傷 整形外科

肩関節腱板損傷の治療法

肩関節腱板損傷の治療法は、保存療法と手術療法の2種類があります。

保存療法

転んでしまったときなど急性の外傷で肩関節腱板損傷が起こった場合は、まず三角巾などで固定し、1~2週間の安静をとります。もし肩関節腱板が完全に断裂していた場合、完全に治癒することはありませんが、注射療法や運動療法を用いることで、全体のうち70%程度は痛みなどがとれ軽快します。

きわめて小さな損傷で症状がない場合には、猫背などの姿勢を矯正するトレーニングや肩甲骨周辺のストレッチや筋力強化を行います。加えて、日常生活で行う動作の指導などを行うことによって、症状を抑えます。一般的に肩関節腱板を損傷すると、その痛みのために肩関節の動きを抑えがちになり、結果として肩関節の動きが悪くことがあります。いわゆる四十肩といわれる状態に陥ることがあります。それを予防するために肩関節を動かす可動域改善訓練を行うこともあります。

手術療法

保存療法では十分な症状改善が得られない場合や、肩関節腱板が完全に断裂しているような場合は手術療法を用います。手術療法として肩関節鏡手術と通常手術(直視下手術)があります。肩関節鏡視手術とは1cm程度の穴を肩に開けて、そこから関節鏡を肩にいれて、関節鏡の先端に付けられたカメラで患部を確認しながら断裂している腱板を縫合する手術方法です。この手術方法は体への負担が小さく、手術後の痛みも少ないため、広く普及しています。しかし、肩関節腱板の断裂が大きな場合は肩関節鏡手術では難しいため、通常手術を取る場合があります。

また、従来までの縫合方法は上腕骨頭にねじを1本埋め込んで、それに糸を巻きつけます。その糸の端を肩関節腱板に通して、糸の反対の端と結びつける方法(simple suture方法といいます。)、外側の1側面から固定する治療法です。この方法では糸が肩関節腱板を切り裂くという合併症が報告されていましたので、新しい治療方法が検討されていました。

そこで新たに開発された方法がsuture bridge(スーチャーブリッジ)法という縫合方法です。この方法はsimple suture方法を進化させた方法で、肩関節腱板の内側から外側に向けて糸を通して、さらに2本の糸を交差させることでより固定しやすくすることを目指した治療方法です。この方法により肩関節腱板を上腕頭骨により圧着することができます。一般的に関節液が肩関節腱板と上腕頭骨との間にしみこむと癒合(上腕頭骨に肩関節腱板がくっつくこと)を阻害していましますが、圧着することで関節液のしみこみを防ぐことが可能であるため、癒合がスムーズに行われます。

肩関節鏡手術と通常手術のどちらの治療を起こっても、通常4週間程度は腕を動かないように装具を用いて固定します。おおよそ術後7週以降は他者によるリハビリ(他人に腕を上げもらうリハビリなど)が開始され、3ヶ月以降になると自身でのリハビリが可能になります。リハビリによって、十分に筋肉が付いており、肩の動きが損傷前と同じ程度まで回復しているようであれば、術後6ヶ月よりスポーツ競技や重労働への復帰が可能です。特にアスリートの方などは、手術・リハビリともに名医を受診した方が良いでしょう。

 

 

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