知っておきたい、子供の近視の進行を遅らせる3つの方法

知っておきたい、子供の近視の進行を遅らせる3つの方法

近視の概要

近視は、子どもたちに多く発症し、成人を含めて裸眼視力(眼鏡やコンタクトを使用しない状態での視力)を低下させる、最も一般的な病気の一つです。世界中で8,000万人以上の近視患者が存在し、日本では小学生のうち、裸眼視力が1.0未満の割合は30%以上にも及ぶとされています。また、様々な合併症(例えば緑内障、網膜剥離と近視の黄斑変症)を伴うことがあり、場合によっては重篤な視力障害に関連することがあります。

世界的にも、近視はアジア・ヨーロッパを中心に増加傾向にあり、病気、予防、治療について知る事に、大きな価値がある言われています。

簡単に目の仕組みについてご説明しますと、眼球はカメラに似た構造になっています。前方にある角膜と水晶体がレンズの役割を担い、後方にあるフィルムの役割を担っている網膜に焦点を合わせ、光の情報を電気信号として受信することでものが見えます。水晶体には小さな筋肉がついており、レンズの役割を担っている水晶体では、厚みを変化させることで焦点の調節を行っています。

遠くから近くまで、ものをはっきり捉える事ができる目を正視眼といい、見ている対象物からの光を受信した時に焦点が網膜に当たります。しかし、遠くからの光を受信したときに網膜に焦点が当たらない目があります。網膜よりも前方に焦点が当たってしまう目を近視、後にずれて焦点が当たってしまう目を遠視とよばれます。近視の多くの場合は光の屈曲がうまく行われていない場合が多く、眼鏡やコンタクトレンズを使わない裸眼の状況では「遠くの像がぼけて見づらい」状況となり、眼鏡やコンタクト、ときには手術で屈折度合いを調節(屈折矯正)し、網膜に焦点を結ぶ為の手助けをする必要があります。

近視の分類

近視は通常の近視と強度近視にわけられることもあります。近視の人々の大半(約66%)は、通常の近視の方であり、両者で病気の原因や特徴、経過が異なります。

近視の発症は通常、小児期や思春期に始まります。近視の進行は一般的に思春期から成長期を通して継続し、20歳までには症状が安定してくるといわれています。このグループは眼球の発育・構造自体に大きな異常がなく、屈折異常(正常な屈折を得る為に必要な矯正度合い:ジオプターという数値で示します)は6ジオプター以下です。

強度近視は一般に発症が早く、幼少期に発症し、その後進行します。強度近視の定義は屈折異常が6ジオプター以上、または眼軸長(角膜の表面からから網膜までの距離で目の長さを意味する)が26.5mm以上の目のことを指します。

 

近視の原因

非病的近視については、多因子が絡み合い発症する複雑な疾患です。遺伝的要因の他に、生活環境、知能、都市化、照明情況等の関わりが指摘されており、現在ではこれといった確実な原因が見つかっていないことが現実です。

リスク要因

・遺伝的要因

近視の両親であれば子どもは近視になりやすいといわれていいますが、親と同じ環境で生活していた結果、近視になったという可能性があるということから、一概に遺伝だけではないとされています。

・環境要因

細かいものをみるなどの緻密な作業を長時間行うことや、PC作業、ゲームなどの光が近視に影響しているという報告があります。

近視 眼科

近視の症状

最も一般的な症状は遠くの物をみたときにはっきりと見えず、ぼやけて見えるという症状です。強度近視の場合は眼鏡をかけても視力が上がらなかったり、視界が歪んでみえたり、一部の視野が欠けてしまう視野欠損という状態になることがあります。

特に、子どもの頃に発症するので、本を読んだり、テレビをみる時に対象の物に近づきすぎていないかを保護者の方はよく観察する必要があります。

近視の診断

小児科のクリニック、もしくは眼科、学校での健康診断にて発見されます。視力が悪いと判断された後、目の屈折の異常について検査を行います。その他にも拡張眼底検査などの検査を行う場合もあります。

 

 近視の治療

子どもへの一般的な治療は眼鏡をかけることになります。眼鏡には凹レンズが使用されており、レンズを通すことによって眼の中に入る電気信号を網膜に焦点があたるように調整することが出来ます。

子どもが自己管理できるような年齢になれば、コンタクトレンズを考えることも1つです。最近では10代からコンタクトレンズを着けられる方が多いようです。しかし、コンタクトレンズをつけはじめて大丈夫かどうかは、自己管理できるかどうかによります。コンタクトレンズには感染やコンタクトレンズの装着方法を間違うことや費用について懸念がありますが、運動をするときの安全性や、外観の面でメリットがあるとも捉えられており、広く普及しています。

近視の手術

小児期に発症し、20代に近視の進行が止まり、安定してくると、手術についても考えることができるようになります。

手術には様々な種類があります。角膜の再形成を行うレーザー、レーシックと呼ばれる角膜の上皮を切断することによって視力を回復する手術などがあるとされています。しかし、手術を行った場合、合併症や後遺症への懸念もあるとされています。

レーシックを行う機械が医療用機器に認定されたことをきっかけに治療への導入が始まっています。しかし、保険適応の治療法ではないため、自由診療の枠組みでの手術となっています。そのため、病院によって手術の値段が違うことや、医療保険が使えないため手術費用が全額自己負担になるため高くなることが考えられます。また、感染症が起きた例や術後の矯正をし過ぎたことによる頭痛や吐き気などの症状、ドライアイの症状なども報告されています。

ご紹介してきた治療法は、有効性や安全性についてはまだ実証されていません。主な治療法には近視を防ぐという効果もなく、まだ議論の余地があるとされています。

また、発症が早期である、もしくは強度近視の方は、一般的に予後が悪いとされています。合併症などを引き起こす可能性が高く、他の疾患との関連性を検討し、注意して治療を進めていく必要があります。手術による治療を選択するにあたっては、屈折矯正手術の名医、レーシックの名医の診断を受け、きちんとメリットとデメリットに納得したうえで決定されることをお勧めします。

 

近視の進行を遅らせる方法について

前述のように、現在のところは近視に対して手術以外の有効な治療があるわけではありません。代わりに、近視の進行を遅らせることができるのかどうかという方法が検討されています。

オルソケラトロジー

近視の進行を遅らせるために有効な方法として、夜に寝ている間に、専用の硬いコンタクトレンズを使用するという方法があります。このレンズによって一時的に角膜に圧力をかけて目の屈折状態を変更することが出来ます。近視は一時的に回復するのですが、近視の進行を遅らせることができるかどうかは、まだ大きい規模での研究が行われておらず、データの長期間のフォローができていないため、まだ定かではないようです。また、コンタクトレンズを一晩装用することによるリスクについても今後の課題のようです。

遠近両用の眼鏡やコンタクトレンズの使用

短期間の使用で、遠近両用眼鏡やコンタクトレンズを使用し、焦点を二重にすることで子どもの近視の進行を遅くするということがわかりました。しかし、一部の研究では特によい結果が得られなかったなど、まだまだ議論の余地がありそうです。

野外活動

近視の進行を遅くするための野外活動については数多くの研究で報告されています。特に、屋外にいて身体活動、スポーツを行うことが効果的だとされています。光の強さが高い屋外で過ごす時間の増加によって進行が遅くなったという報告や、目の成長阻害を行うドーパミンという物質が放出されることで近視の進行を遅らせているのではないかと言われていますが、医療的に意味があるということまでは実証はされていないようです。

 

 

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