筋ジストロフィーは型によって発症タイミングも進行スピードも全然違います!

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筋ジストロフィーは型によって発症タイミングも進行スピードも全然違います!

筋ジストロフィーの概要

筋ジストロフィーは、全身の骨格筋が侵される病気です。人の体には、大きく分けて横紋筋(横紋:外見上では規則正しい横筋がある)と内臓の筋肉である平滑筋があります。骨格筋は横紋筋のうち、随意筋と呼ばれ自分で動かせる筋肉のことです。ですから、骨格筋が侵される筋ジストロフィーは、自分で身体を動かせなくなり運動が制限される病気です。全身の筋力低下に伴い歩行困難や嚥下障害、肺や心臓にも症状が現れます。

2016年の時点で日本で筋ジストロフィーにかかっている人は2万5000人以上いると言われますが、軽症の場合治療を継続していないことがあり、正確な患者数は把握するのが難しいようです。筋ジストロフィーにはいくつかの型があり、病型によって患者数、男女比、発症年齢、症状、予後、治療方針などが異なります。

 

筋ジストロフィーの主な型とその特徴

①デュシェンヌ型

患者数が最も多く、患者のほとんどが男性で、出生男児の約3,000人に一人の割合で見られます。原因は、性染色体Xの劣性遺伝によるものです。通常男性の性染色体はXYで女性はXXです。親から受け継いだX染色体に異常がある場合、女性はもう1本のX染色体が正常であれば発症しませんが、男性の場合はX染色体が1本しかないので発症する確率が高いのです。歩行を開始する乳児期に、転びやすい、歩行が不安定、階段が登れないなどの症状に気づき診断に至るケースが多いようです。時間とともに症状が進行し、20歳前後で呼吸機能や心臓の機能が低下し寝たきりとなります。デュシェンヌ型の進行ステージは、歩行可能~寝たきりまで8段階に分けられています。

②ベッカー型

原因はデュシェンヌ型と同じ性染色体異常で、出生男児の約3万人に1人の割合で見られます。デュシェンヌ型との違いは、進行がゆっくりで筋力低下の症状が現れる時期が12歳以降であることが多く、歩行困難などの症状が起きるのは20歳以降と言われます。

③福山型

先天性筋ジストロフィーとも呼ばれ、日本ではデュシェンヌ型に次いで患者数の多い病型です。福山型は常染色体異常なので男女ともに発症します。生後間もなく筋肉の萎縮が始まり、ミルクを上手に飲めない、首が座らないなどの症状が現れます。ほとんどの例で知能障害や神経障害の合併が見られます。

④顔面肩甲上腕型

遺伝または突然変異による常染色異常が原因の筋ジストロフィーです。性染色体異常ではないので、男女ともに発症し学童期に肩関節の拘縮、筋力低下などの症状が現れます。進行がゆっくりなのが特徴で、障害歩行が可能なケースもあります。

ここに挙げられている以外にも、筋硬直性ジストロフィー、肢体型筋ジストロフィーがあります。

 

筋ジストロフィー発症のメカニズム

筋ジストロフィーの原因は、遺伝子の異常です。筋ジストロフィー患者の遺伝子の異常は親から受け継がれる場合と突然変異によるものとがあります。人の筋肉細胞は収縮したり弛緩したりして激しく働きます。この筋肉細胞の細胞膜は弱く壊れやすいのですが、健康な人の筋肉の細胞膜には「ジストロフィン軸」という複数のタンパクから成る軸があり、細胞膜とその内側にある細胞骨格とを連結して薄い層を構成し、筋肉細胞の損傷を防いでいます。細胞の中の補強材のようなイメージです。

しかし、この「ジストロフィン軸」を作る指令を出すジストロフィン遺伝子に異常があると、正常なジストロフィン軸を作ることができず一部または全部が欠損し、筋肉の細胞膜が容易に損傷を受け、筋細胞自体が壊れてしまいます。筋肉細胞が壊れると、その部分には脂肪細胞や結合組織(繊維)が置き換わります。これをジストロフィー変化と呼び、この変化が進むほど筋肉が萎縮し筋力が低下します。ですから、筋ジストロフィーの診断には、筋肉細胞のジストロフィー変化の有無を顕微鏡で調べる筋生検という検査が必須となります。また、血液検査では、骨格筋が障害を受けたことを示すCK(血清クレアチンキナーゼ)が高値になります。

 

 

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