膵臓がん/胆道がん手術はかなり大掛かり

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[投稿日] '16/07/07 [最終更新日] '18/04/25 463views
膵臓がん/胆道がん手術はかなり大掛かり

膵臓がん/胆道がんの治療法

どちらのがんも外科療法、化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療があります。

1.外科療法

【膵臓がん】
外科療法の術式はがんの発生場所やがんの大きさなどから決まります。
手術方法は以下の通りです。

a: 膵頭十二指腸(すいとうじゅうにしちょう)切除
がんが膵頭部を中心にしてある場合、十二指腸、胆管、胆嚢も含めて膵頭部を切除します。また、がんが胃の近くにある場合は胃の一部を切除することもあります。
b: 膵体尾部切除
膵体尾部にがんがある場合、膵体部と膵尾部と、通常は脾臓も一緒に切除します。
c: 膵全摘出

膵臓全体にがんが広がっている場合は、全摘出を行います。膵臓の機能がすべて失われてしまいますので、部分切除では完治が期待できない場合にのみ行います。全摘出後はインスリンの投与が必ず必要になります。
d: バイパス手術
手術でがんを全て切除することが困難ではあるものの、がんで十二指腸がふさがって食事が取れなくなる場合がありますので、胃と小腸をつなぐバイパス手術や、胆管と小腸をつないで黄疸を予防する胆道バイパス手術があります。

【胆道がん】
がんの広がりに応じた手術方法をとります。胆道は肝臓の中および、膵臓の中を通っているので、肝臓がん・膵臓がんの術式と一部同じになります。肝切除術、拡大肝切除術、胆管切除術、膵頭十二指腸切除術などの組み合わせになります。
手術の範囲が大きく、肝臓や膵臓などの重要な臓器にも処置が及びますので、術後の合併症や手術による死亡のリスクが、他のがん手術にくらべて高いといえます。

2.化学療法(抗がん剤治療)

がん細胞が転移(膵臓や胆道以外の場所で発生)しており手術では完治が期待できないような場合やがんが再発した場合には化学療法(抗がん剤治療)が行われます。抗がん剤には痛みを和らげる効果や生存期間を延長する効果があることが証明されています。術後に一定期間抗がん剤を使用することで再発が予防できることが証明されていますので、最近では一般的に行われています。その治療法のことを術後補助化学療法(アジュバント)と呼びます。
抗がん剤には様々な副作用や病状に合う合わないがありますので、どの抗がん剤を使用するかは主治医から良く話を聞いて、選択する必要があります。

3.放射線療法

放射線をがんに照射することでがんを小さくしたり、がんの進行を抑制する治療方法です。

膵臓がんにおいては、がんが主要な血管を巻き込んで広がっている場合など手術ではとりきれない場合に行われます。抗がん剤と組み合わせて使用することでより高い効果が得られることが期待され実施され、化学放射線療法と呼ばれています。この化学放射線療法は手術ができないような場合の標準治療の1つとされています。

胆道がんにおいては、外部照射法と内部照射法があります。外部照射法は体の外から少ない線量の放射線を複数回に分けて照射します。
外部放射線療法(一般的な放射線療法)の副作用は、放射後すぐに発症するような全身倦怠感、食欲不振があります。ある程度時間が経過する、消化管の潰瘍・出欠、胆管閉塞、血管閉塞や出血などが生じることがあります。

一方内部照射は、密封小線源と呼ばれる放射性物質を病巣の近くや内部に挿入して、体の内から放射線を照射する治療法です。内部照射は使用する小線源の強さ(単位時間あたりの線量)によって低線量率と高線量率に分けられます。高線量率小線源治療は高い線量率の密封小線源を用いる治療法です。線源に近いほど線量は高く、線源から距離が離れると急激に線量が減少します。そのため病巣には高い線量で照射をすることができ、周囲の正常組織には線量を低く抑えることができます。

 

膵臓がん/胆道がんの最新治療

がんの最新治療は各製薬会社や医師が主導して行う臨床試験で行われることが多いです。臨床試験で良好な結果が示されたものを厚生労働省が標準治療として承認し、その後臨床試験を実施していない施設でもその標準治療を受けることができます。最近のがんの臨床試験の流行はPD-1/PD-L1を筆頭とした免疫療法ですが、日々新しい薬剤・治療法が検討され臨床試験を実施していますので、目まぐるしく進歩しています。悩める時にはセカンドオピニオンなどを活用して名医に相談してみましょう。

 

 

 

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