肝臓がんの原因と症状 沈黙の臓器と言われる所以は?

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肝臓がんの原因と症状 沈黙の臓器と言われる所以は?

肝臓がんの概要

まず肝臓は、成人で800g~1200gの重量をもつ人間の臓器の中で最大の臓器です。位置はお腹の右上辺りにあります。下記の3つが肝臓の主な働きです。

  • 体内で作られた有害物質(老廃物)や体外から摂取した有害物質(例えば、アルコールや薬など)を解毒する作用
  • 栄養素を取り込み、必要なときにエネルギーとして供給する作用
  • 胆汁を生成・分泌する作用

肝臓がんは、肝臓にできたがんの総称で、大きく分けて2つに分けられます。「原発性肝臓がん」と「転移性肝臓がん」です。「原発性肝臓がん」とは肝臓細胞自身ががん化(正常細胞ががん細胞に変わる)することで発生したがんです。一方「転移性肝臓がん」とは他の臓器や他の部位にできたがん細胞がリンパ管や血管を通って肝臓にたどり着き、肝臓の細胞を取り込んでがん化して発生したがんです。

発症年齢は男性で45歳から70歳代、女性で55歳から70歳が好発(発症しやすい)年齢です。日本国内では1年間に約5万人新しく発症されております。罹患数(肝臓がんを発症している患者数)はすべてのがんのうち第6位ですが、がんの患者さんの死亡原因というくくりの中でみると、肝臓がんは死亡原因第2位のがんです。

 

肝臓がんの症状は出にくいため沈黙の臓器と呼ばれる

症状はステージ(がんの進行具合で分別)によって異なります。しかし肝臓は予備能(傷ついてたときに自身で治療する機能)が備わっているため、症状が出にくいのが特徴であり、「沈黙の臓器」ともいわれている所以(ゆえん)です。

そのため肝臓がんの初期には、ほとんど症状は認められません。自覚できる症状として強いて挙げるとすれば、疲れがとれない、だるいなどの倦怠感のような軽い症状を感じることがあります。他にも腹痛、食欲不振、お腹が張る、発熱、体重減少が認められることがあります。いずれにしても、「体調が少し悪いな」「風邪でもひいたかな」というように大して気に留めずに、病院での検査の必要性を感じない人が多いのも事実です。

この段階では検診の血液検査やお腹の超音波検査でのみ異常が出てくる段階なのでしっかり検診を毎年受けることをお勧めします。お腹の超音波検査も気軽に受けることができる検査なので、上記の発症年齢に該当する方は、数年に一度ぐらい受けてチェックをしておいた方がよいでしょう。

肝臓がんのステージが進行してくると、しこりを感じることがあります。さらにステージが進行し、がん細胞が広がって肝臓の機能に障害がでるくらいになると、肝不全(肝臓の機能が低下した状態)となり、黄疸(皮膚や体が黄色くなる状態)が認められます。さらに進行すると、腹水(お腹に水がたまること)や肝性脳症(体内で生成された有害物質のアンモニアがたまることによって起こる意識障害)が発症し、最終的には死に至ります

 

肝臓がんの原因の多くは肝炎ウィルスによるもの

肝臓がんは主な発生原因が判明しているがんの1つです。(ちなみに、肺がんや子宮頸がんも主な発生原因が判明しているがんと言われています)

肝臓がんの発生原因の80%~90%は肝炎ウィルスによるものです。この肝炎ウィルスに持続感染(ずっと感染)していることで、炎症と回復が繰り返されます。その過程で遺伝子に突然変異が起こり、肝臓がんへ進展していくと考えられています。肝炎ウィルスには複数の型が存在しており、A、B、C、D、Eなどがありますが、肝臓がんと関係があるのは主にB型、C型の2種類です。B型肝炎、C型肝炎という名前は耳にしたことがある方も多いと思いますが、感染したウィルスの型でB型、C型と区別しています。

その他の原因として過度のアルコール摂取や喫煙があります。これらは肝臓がんだけではなく、他のがんの原因でもありますので、普段の生活でなるべく避けたほうがよいのは肝臓がんに限った話ではありません。

 

肝炎ウィルスによる肝臓がん発症率はウィルスの型により違う

肝炎ウィルスの持続感染から発症する確率はB型肝炎ウィルスだと15%、C型肝炎ウィルスだと60%だといわれています。この2種類の肝炎ウィルスに感染すると、慢性肝炎に至ることが明らかになっており、B型であれば約10%、C型であれば70%の割合で慢性肝炎に至ります。慢性肝炎に至ると炎症が続きますので、肝臓の繊維化(※後述)が進み、肝硬変や肝臓がんになりやすくなります。

「繊維化」とは細胞が傷ついた際に修復することで起こる反応です。通常であれば、繊維化後に正常細胞に戻りますが、慢性肝炎などの炎症が持続するような状態にあると、繊維化が連続して起こるため、正常細胞に戻りきれず細胞が硬くなり、がん化しやすくなります。従って、B型慢性肝炎、C型慢性肝炎、肝硬変を発症されている方は、非常にがん化しやすい状態といえます。

 

 

 

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