注意欠如・多動症(ADHD)の治療はまず周りが病気を理解することです

注意欠如・多動症(ADHD)の治療はまず周りが病気を理解することです

注意欠如・多動症とは

注意欠如・多動症(ADHD:attention-deficit/hyperactivity disorder)は集中力がなく、落ち着きがないといった不注意や多動性、また、思ったことを我慢できずに行動してしまうなどの衝動性といった症状などが現れる障害です。

注意欠如・多動症のお子さんの割合は小・中学生の3~7%ほどで、30人ほどのクラスなら1~2人の割合といわれていますが、もっと高率ではないかといった指摘もあります。性別では男子に多く、女子のおよそ3~5倍です。

 

注意欠如・多動症の症状

不注意

集中力がなく、ちょっとした刺激があると簡単に注意が移ってしまいます。そのため、集中力が必要になるような勉強や作業を続けることが難しくて、ケアレスミスが多くなりがちです。

たとえば、漢字練習は苦手でやりたがらない、テストでは問題を最後まできちんと読まないため答えを間違える、計算などのミスも多いためテストの点数が低くなってしまいます。

また、不注意の目立つお子さんは物を失くすことが多く、授業で使う教材や提出物を忘れてしまうことも多いです。さらに、人の話も集中して聞くことができないため話の内容を理解していない、あるいは話を聞いていないように見えるので相手に与える印象が悪くなってしまうこともあります。

多動性

じっと座っていることができず歩き回ってしまい、座っているときも手足をもじもじさせたり、足をばたつかせたり、落ち着きのない様子が目立ちます。また、授業中でもすぐに動き回ってしまう、おしゃべりが止められない、あるいは他の子の邪魔をすることなども多いため、教師から注意を受けることが少なくありません。

衝動性

衝動性は友達との関係にも大きく影響する症状です。気になると衝動を抑えられず、友達が持っていても取ってしまう、順番待ちが苦手な子も多く、割り込んでしまう、また、トラブルの際に叩くなど手が出てしまうこともあります。

また、衝動性は発言の場面に現れることも多いです。たとえば、他の人が話しているのに割り込んで話してしまう、質問された場合も質問が終わらないうちに答えたり、気になることを話し始めてしまったりといったことが起こります。さらに、話す内容も思ったことを口にしてしまうため相手に嫌な思いをさせてしまうことも少なくありません。

 

注意欠如・多動症の原因

注意欠如・多動症の原因は現在もハッキリしたことがわかっていません。ただし、注意欠如・多動症は脳の機能障害で、遺伝的な要因のほかに環境的な要因などさまざまな要因が複雑に絡み合って発症するという説が有力です。

脳の中ではドパミンやノルアドレナリンという神経伝達物質が働いて情報を伝えていますが、注意欠如・多動症ではこれらの物質が不足して不注意などの症状が現れるのではないかといわれています。

また、出産のときに頭部外傷の経験があると注意欠如・多動症の発症率が高いことから、妊娠や出産時の何らかの脳へのダメージも脳の機能障害をもたらすと考えられる要因の一つです。さらに、脳の画像で調べると、思考力や注意力、行動の調整などに関わる脳の一部が通常よりも小さいと指摘されています。

 

注意欠如・多動症の治療

環境整備

薬物療法など他の治療より、最優先で行う必要があるのはお子さんの周囲の環境を整えること、親や周囲にいる人たちが注意欠如・多動症を理解することがまず必要です。注意欠如・多動症について正しい知識をもち、お子さんの自己評価が高まるような適切なかかわりを学ぶことが必要になります。

また、勉強や何らかの作業に集中できないといった場合には、部屋の状況を見直しましょう。たとえば、お子さんの注意が逸れるようなものが壁に貼ってある、目につくところに物がたくさん置いてある、または周囲の音が聞こえて刺激になりやすいなどの点です。

薬物療法

脳の発達のアンバランスそのものを薬で治すことはできませんが、薬の服用で不注意や多動性の軽減が期待できます。注意欠如・多動症の治療に用いられるのは、「コンサータ」や「ストラテラ」と呼ばれる薬です。

コンサータは脳を刺激する働きがあるので、不眠などの副作用が現れることがあります。また、ストラテラはコンサートよりも効き目が穏やかで、効果が出るまでに時間がかかることも多いです。

注意欠如・多動症の薬物療法をはじめ、発達障害の治療については「発達障害の治療では心理社会的な治療が中心です」で詳しく紹介しています。

 

 

 

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