卵巣がんを早期発見するための検査と治療法

卵巣がんを早期発見するための検査と治療法

卵巣がんの検査

画像診断

超音波検査やMRI、CTなどの画像検査により、がんの性質や進行の程度、転移といわれるがんの広がりの有無や程度などを調べることができます。しかし、腫瘍が小さく、1cm以下の場合には発見が難しいことも多く、画像による検査で良性の腫瘍か悪性かの診断がつくのは8割ほどです。豊富な経験を積んだ名医でも完全に判別することはできないかもしれませんが、できるだけ診断の精度を高めるという意味でも、卵巣がんの名医を探して診てもらうようにしましょう。

なお、画像診断のうち膣内に超音波の機器を入れて行う経膣エコー検査は、一部の病院で卵巣がんの検診としての活用が検討されています。

腫瘍マーカー

卵巣がんの腫瘍マーカーとして利用されるのは、CA125やCEAと呼ばれる物質です。一般の血液検査と同じように採血をして血中の腫瘍マーカーの値を測定します。

卵巣がんの7~8割を把握できるといわれていますが、初期の卵巣がんの場合は検出できず「陰性」になってしまいうことが多いので検診に利用するのは難しいという意見が多いです。

細胞検査・組織検査

卵巣がんの場合、さまざまな検査を行っても診断を確定することが難しく、また、卵巣は骨盤の奥にあるため直接、組織を採取して検査するのも難しい臓器です。そのため、手術のときに摘出した腫瘍の一部を採取して組織検査という精密な検査を行い、初めて診断が確定できることもあります。

ただし、腹水が溜まっている人の場合、腹水の一部を取ってがん細胞があるかどうかを調べる腹水細胞診は、診断に役立つ検査です。さらに、がん細胞が膣や腹部に広がっており、それが組織の採取可能な場所であれば組織検査を行うこともあります。

 

診断

超音波で検査した際に「嚢胞(のうほう)性」といわれる袋状にふくらんだ卵巣腫瘍の場合は、多くが良性腫瘍です。一方、「充実性」と呼ばれる塊のような状態の腫瘍は悪性の可能性が高く、「嚢胞性」と「充実性」が混じり合っている場合には境界悪性腫瘍の疑いがあります。

腫瘍が両側の卵巣だけに限られている場合の病期は0期、さらに、がんが進んだ状態としては大きくはⅠ期~Ⅳ期の4つです。Ⅳ期は、卵巣がんが肝臓や肺などの臓器にまで広がったもっとも進行したステージをいいます。

 

卵巣がんの治療

卵巣がんの治療は、がんの種類や進行の程度、妊娠を希望するか否かなどによって治療方針が決められます。卵巣がんは「表層上皮性がん」という種類のがんが多くを占めるため、ここでは上皮性卵巣がんの治療についてご紹介します。

手術療法

卵巣腫瘍のうち良性腫瘍の場合は腫瘍だけの摘出で、多くは卵巣を残すことができます。しかし、悪性腫瘍の場合は腫瘍を取り除く手術をした後に抗がん剤による化学療法を行い、腫瘍の影響をできるだけ小さくするのが基本的な治療法です。

標準的な手術としては、子宮の摘出のほか、両側の卵巣や卵管の切除、また、必要に応じてリンパ節などを取り除く郭清術を組み合わせて行います。

手術はお腹を切る開腹術ではなく、多くの病院が腹腔鏡手術を行っています。ただし、腫瘍の大きさや周囲へのがんの広がり(転移)の程度などによっては、腹腔鏡手術を選択できない場合も少なくありません。まずは腹腔鏡手術が可能な卵巣がんの名医に受診することが大事です。そのうえで、症状と進行状況についての名医の説明をきちんと聞きましょう。進行状況や転移の状況による理由で腹腔鏡手術ができないのであればやむを得ませんが、説明なく開腹手術となりそうであれば、きちんと理解するまで説明を受けることが重要です。

化学療法

卵巣がんは、悪性腫瘍の中でも抗がん剤の治療効果が高いという特徴があります。卵巣がんのうち上皮性がんの治療に用いられる主な抗がん剤は「パクリタキセル」や「カルボプラチン」と呼ばれる薬です。

がんの進み具合などにより点滴を行う間隔や回数は異なりますが、一般的にはおよそ3週間ごとに3~8クールほど続けます。治療効果を生存率でみると、がんが卵巣だけに限局したⅠ期の場合、術後に化学療法を行うと5年後の生存率は9割ほどといわれています。

 

化学療法に新薬を併用して生存率向上に期待も

米国では以前から承認されていた「ベバシズマブ」という治療薬が日本でも使えるようになり、従来の化学療法に併用することで治療効果の向上が期待されています。ベバシズマブはがん細胞が増殖するとき、あるいは他の場所に転移する際に必要になる物質と結びつくことによって、がんの増殖や転移を防ぐ働きをもつ薬です。

日本では2007年に結腸・直腸がんに適応されてから、2013年には卵巣がん、2016年5月には子宮頸がんの治療にも適応範囲が拡大されました。ベバシズマブが卵巣がんに適応されてから、まだ日が浅いものの生存率の向上につながることが期待されています。

 

卵巣がんは検診として有用な検査法がなく、症状が現れにくい面があります。「卵巣がんは初期症状が現れにくいため発見が難しい病気の一つです」でご紹介したような腹部の痛みや膨満感などがある場合には、念のため病院で診てもらうとよいでしょう。

 

 

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