高齢者、男性は膀胱がんに要注意!

高齢者、男性は膀胱がんに要注意!

膀胱がんの概要

膀胱は下腹部にある、尿を溜めたり排泄する臓器です。尿は腎臓で作られ、尿管を通って膀胱に入り、溜められ、尿道を通って排泄されます。その膀胱にできるがんが膀胱がんです。腎臓から尿道までの尿の通り道である尿路は、ほぼ全て移行上皮という組織でできています。この尿路の移行上皮という組織にできる癌が尿路上皮癌(移行上皮癌)で、膀胱がんのほとんどを占めています。ほかに扁平上皮癌、腺癌があります。

平成26年度の厚生労働省の患者調査によると、膀胱がんの患者数は約6万6千人となっています。多くは40歳代以上にみられますが、それより若い人にも起こることがあります。高齢者、とくに60歳代に多く、男女比は3~5:1で男性に多い病気です。

 

膀胱がんの症状

症状として代表的なのは痛みのない血尿ですが、自分の目に見えないほどの血尿のこともあるため、尿検査をしないと判明しないことも多いです。頻尿や、排尿時の痛みなどの膀胱炎のような症状が出ることもあります。

進行しないと症状が出にくい癌の一つですが、進行すると血液の塊によって尿道が詰まってしまい、尿が出にくくなったり、出なくなってしまうことがあります。また、癌が広がってしまい尿管口(膀胱に達した尿管の出口)が塞がれてしまうことでも、尿が出なくなります。その場合には腎臓から膀胱へ尿が流れてこなくなりますので、尿管、腎臓に尿が溜まって拡張し、背中に張りや痛み、違和感が出ることもあります。そのまま放置すれば、やがて腎不全といって腎臓の機能が低下する状態にもなりかねません。

膀胱がんが疑われると、まずは膀胱鏡検査が行われます。膀胱鏡検査とは、尿道口(尿が排出される出口)から細い内視鏡を挿入し、膀胱の中を観察する検査です。組織を切り取ってより詳しい検査を行うこともあります。膀胱鏡検査をすると、癌があるかどうかはほぼ分かるようになっています。さらに、超音波検査やCT検査、MRI検査などによって、癌の種類や異型度(顔つき)、浸潤度(根の深さ)を診断します。

膀胱がんの治療はその進行度によって違うため、どのような癌がどのくらい広がっているかを知るのは大切なことです。膀胱の壁は内側から粘膜、筋層、漿膜(しょうまく)という3層からなっていますが、癌が粘膜までにおさまっているのか、筋層まで浸潤しているのか、他の部位に転移しているのかなどを詳しく調べます。

 

膀胱がんの原因

膀胱発癌の危険因子としてまず挙げられるのは喫煙です。

喫煙者は,非喫煙者に比べて膀胱癌の発症リスクが2~4倍高いといわれていますが、そのどのように影響して発症するのか、詳細はわかっていません。

また、職業性発癌物質の影響も原因に挙げられます。ゴムや皮革、織物や色素工場で使用されるアニリン色素、ナフチラミンやベンチジンなどの染料に長期間接触することが発癌要因といわれています。ほかにも、一部の食べ物や医薬品、中東や北アフリカの地方病である住血吸虫症への感染なども発癌物質に挙げられています。これらの発癌物質との接触により染色体にある癌抑制遺伝子が変異してしまい、それが膀胱がんに関わっていると考えられています。

ですから、膀胱がんを予防するには、これらの発癌要因を遠ざけることが必要となります。喫煙をやめ、発癌物質には長期間接触しないようにしましょう。また、水分を多くとる人のほうが膀胱がんになる確率が低いといわれていますので、日ごろから水分をなるべく多くとるように心がけましょう。

次のコラム「膀胱がんの治療法:切除する方法、切除しない方法では膀胱がんの治療法について紹介しています。
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