双極性障害の治療では躁・うつ状態の症状が長くならないように再発予防!

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双極性障害の治療では躁・うつ状態の症状が長くならないように再発予防!

躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害は気分や意欲、行動などにさまざまな症状が現れ、また、再発も多い病気です。ここでは、双極性障害の治療についてご紹介します。

双極性障害の治療

双極性障害は再発を繰り返すことによって再発のサイクルが早くなり、躁状態やうつ状態が現れている期間(病相)が長くなる傾向があります。そのため、双極性障害の治療においては症状の改善だけでなく、再発予防が極めて重要です。

薬物療法

薬物療法の目標は気分の波をできるだけコントロールし、服薬の継続によって再発を予防することです。また、興奮や不眠などの症状に合わせて抗精神病薬や睡眠薬などを使い治療を行います。

●気分安定薬

双極性障害は、原則として「気分安定薬」という気分の波をコントロールする薬で治療します。抗うつ薬はうつ状態から躁状態(躁転)に移行しやすくなるため、うつ症状が重い場合などに限定して使用することが多く、また、気分安定薬と併用するのが一般的な使い方です。気分安定薬としては炭酸リチウムをはじめ、バルプロ酸ナトリウムやカルバマゼピンなどを使用します。

気分安定薬のうち、炭酸リチウムは再発の予防のほかに自殺を防ぐ効果も高いことが特徴です。しかし、炭酸リチウムは服用の初期に食欲不振や嘔吐、下痢、また、手が震えたり(振戦)、喉が渇き、水分を多めに飲むことで尿が多くなったり、尿意が増えることもあります。

さらに、リチウムの重い中毒症状として意識障害やけいれん発作が現れることもあるので、血中濃度の定期的な測定により中毒症状を予防することが重要です。

●抗精神病薬

抗精神病薬のアリピプラゾールやオランザピンは統合失調症に適用される薬ですが、2010年代に入ってから躁状態の興奮などの症状に対しても適用となりました。さらに、妄想がある人にも抗精神病薬を用いて治療することがあります。

精神療法

精神療法のうち、ここでは心理教育や社会リズム療法などを紹介します。

●心理教育

心理教育では患者さんが病気や治療を理解し、病気を受け入れることができ、日常の過ごし方やストレスへの対処などを身につけて再発を予防できるように支援します。

双極性障害の躁状態の特徴として、患者さんも周囲の人たちも大きなトラブルがない場合には症状に気づくのが難しく、むしろ「調子のよさ」と考えがちです。また、調子が高めになると患者さんは「よくなったから治療は必要ない」といい、薬をきちんと飲まない怠薬や通院の中断などが多くなります。

一方、躁状態になると多額の浪費をしたり、会社の上司にも攻撃的になって仕事を失いそうになったり、また、それを引き留めようとする家族にもひどいことをいうケースが少なくありません。家族は経済的な不安や言葉による傷つきも深く、離婚などに発展することも少なくありません。

そのため、心理教育は患者さんだけでなく、家族などの周囲にいる人も対象にしており、病気を理解し、治療の継続に向けて家族が患者さんに適切にかかわれるように働きかけます。さらに、これまでの経過を振り返り、その患者さんにとって再発の初期に現れやすい症状(徴候)を患者さんも家族も把握しておくことが重症化の予防には必要なことです。

受診の際には家族もできるだけ一緒に来院して家での様子を医師に伝えたり、心理教育を受ける機会をもつようにしたり、家族の協力があると再発の予防につながります。

●社会リズム療法

双極性障害の人は季節などの環境変化によって自律神経の乱れが起こることが多く、睡眠パターンの乱れなど不規則な生活リズムは再発のきっかけになることがあります。躁状態は徹夜がきっかけとなって急激に発症するなど、本人にとっては大きなストレスと感じないような出来事が誘因となることもあるので注意が必要です。

そのため、社会リズム療法では睡眠や食事、日中の活動など一日の活動を記録し続け、生活リズムの乱れを起こす可能性のある要因を探り、生活リズムを整えられるようにします。また、ストレスとなりそうなイベントが予定されている時期には、予め他のストレス要因をできるだけ避けるなど生活リズムの乱れを起こさない工夫を考えて予防することも重要です。

光トポグラフィー検査で双極性障害を早期に診断

うつ病と双極性障害の治療は異なるため、早い時期に双極性障害と確認できることは極めて重要です。

うつ病と双極性障害の違いを知る方法としては光トポグラフィー検査で脳の血流パターン、特に「前頭葉」と呼ばれる部位の血流パターンを調べる方法があります。健常者と比較すると、双極性障害やうつ病、統合失調症の人には特徴的な血流パターンがみられるそうです。

光トポグラフィー検査はあくまで診断の補助として使われるものですが、痛みもなく安全な方法で客観的なデータを得られる点がメリットです。光トポグラフィー検査を行っている医療機関はまだ限られていますが、導入している施設は徐々に増えています。

 

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