発達障害のある可能性がある生徒は実は6.5%もいます

発達障害のある可能性がある生徒は実は6.5%もいます

発達障害は脳機能の一部に障害があり、対人関係や行動上の問題などが幼い頃から現れるため学校などの集団生活で支障を来すことが多いです。また、発達障害の特性のために不安感やイライラが強くなったり、自信を失ったり、二次的な問題も起こりやすくなります。

ここでは、発達障害についてご紹介します。

 

発達障害とは

発達障害は、脳の発達がアンバランスなことによって社会性やコミュニケーションの障害、衝動性、学習技能などの問題が通常幼い頃に現れる脳の機能障害です。発達障害には自閉スペクトラム症をはじめ、注意欠如多動症や限局性学習症などが含まれます。

発達障害は症状の程度も現れ方も個々に違いがあり、自閉スペクトラム症の子が注意欠如多動症や限局性学習症を併ち合わせるといった障害の併発が特徴の一つです。生活面では学習上のつまづきや失敗などが目立ち、家でも学校でも厳しく叱責される中で自信をなくす子、あるいは集団生活になじめず不登校になる子もいます。

さらに、青年期や社会人になってうつ病や不安障害などの精神障害を発症し、精神科を受診して初めて発達障害の診断を受けたという人も少なくありません。発達障害は個々の特性を活かした“その人らしさ”を大切にし、できることを増やすとともに二次的な障害を予防することも重要です。

 

発達障害の可能性がある生徒の割合は6.5%

2012年、文部科学省は全国の公立小中学校の通常学級に通う約54,000人の児童生徒を対象に、教職員から回答を得る方法で学習面や行動面の困難な状況について調査しています。その結果、発達障害の可能性のある「学習面」または「行動面」で著しい困難を示す生徒は6.5%でした。

学年別では小学1年生は全体に占める割合が9.8%で、中学3年生になると3.2%に下がり、学年の進行に伴い減少する傾向がみられました。また、女子は全体の3.6%であるのに対し、男子は9.3%と女子の2倍以上でした。

この調査で得られた「6.5%」という結果はあくまで通常学級に在籍する生徒の割合であり、特別支援学校などに通う発達障害の子は含まれていません。そのため、実際は、より多くの生徒が学習面や行動面に著しい困難を抱えていると考えられます。

 

注意欠如多動症(ADHD)

注意欠如多動症(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder:ADHD)は「不注意」のほかに、「多動性」や「衝動性」の症状を特徴とする病気です。

症状の現れ方はさまざまで大きくは3つのタイプ、多動-衝動性優勢型、不注意優勢型、また、混合型に分けることができます。成長とともに症状は変化することも多く、大人になると多動性は比較的、落ち着き、不注意の問題に困る人が多いようです。

不注意が強く現れると、話を集中して聞けない、忘れ物が多い、気が散って最後までやり遂げられない、片づけができず、段取りもうまくないため要領の悪さが目立つこともあります。

多動性や衝動性の症状は、学童期であれば授業中に歩き回ってしまい、じっとしていることができず、手足をいつも動かしている、また、おしゃべりをし過ぎる子も多いです。順番を待つのも苦手で割り込んでしまったり、気になるものがあると言葉より先に手が出てしまったり、友だちとトラブルになることも少なくありません。

ADHDは学童期の子どもの有病率は3~7%、女子よりも男子に多いといわれています。先ほどの文科省の調査でも、不注意や多動性-衝動性の面で著しい問題を示す生徒は3.1%、そのうちおよそ半数の1.5%は学習面に著しい困難を伴う生徒でした。

大人のADHD

高校や大学までは特に困らなかった人が、仕事を始めてから「不注意」が顕在化することもあります。職場で起こりがちなのは重要な書類も含め紛失が多い、大事な会議や約束を忘れてしまう、後回しにして仕事が溜まる、締め切りを守れない、何度注意してもケアレスミスが減らないなどです。

上司など周囲から厳しく注意されることが続き、ときには見離されるような経験をすることもあります。周囲からの厳しい評価や態度だけでなく、失敗が重なることで自信をなくし精神的な不調を抱えることも多いです。

限局性学習症

DSM-5の改訂により、従来の学習障害は「限局性学習症」に診断名が変わりました。限局性学習症は知的な発達の遅れがないにもかかわらず、読む、書く、計算といった特定の能力に極端な困難さがある状態です。

学習技能の困難さは学習のレベルが上がり、要求される技能が高くなる小学校の2~4年生の頃から目立つようになり、学習意欲や自信をなくす子が増えていきます。なお、有病率はおよそ2~10%でやや幅がありますが、2012年に行われた文科省の調査では学習面に著しい困難を示す生徒は4.5%でした。

ADHDや限局性学習症で見られる症状は学校生活を送る上で影響の大きいものです。また、特性のために困難になっている状態を周囲が理解できないことによって厳しく注意され、本人がさらに辛い状況に陥るといったことが起きています。

周囲が正しい理解と適切な対応をしていくには専門家に診てもらい、相談することをお勧めします。

 

次の「発達障害の一つ、自閉スペクトラム症の症状」では、自閉スペクトラム症についてご紹介しています。

 

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