口唇口蓋裂の治療に形成外科・美容外科の技術が活用され始めています

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[投稿日] '16/04/10 [最終更新日] '18/03/18 1,540views
口唇口蓋裂の治療に形成外科・美容外科の技術が活用され始めています

口唇口蓋裂の治療法

口唇口蓋裂の治療は、胎児のときから始まると言っても過言ではありません。医療機器や医師の技術の向上によって、妊娠中に超音波検査で胎児の口唇口蓋裂を発見できるケースは、全体の半数以上に上るそうです。医療関係者やパパとママが、生まれてくる子供のために治療や心の準備をするうえでもこの出生前診断は重要な位置を占めています。

口唇口蓋裂を持つ赤ちゃんがしっかりと哺乳して栄養を摂取できるように、生後すぐからパパとママに授乳指導が行われます。口唇口蓋裂の程度によっては、ママから直に母乳が飲めるケースもありますが、多くの場合は口唇口蓋裂専用のゴム製乳首を付けた哺乳瓶を使用して飲ませます。また、生後1か月になるころには、ホッツ床と呼ばれるシリコン製マウスピース様のものを作り、口蓋裂の裂け目を塞ぐようにして1歳になるくらいまで装着しなければなりません。

口唇口蓋裂の治療で最も気になるのは、手術療法についてかもしれません。口唇裂と口蓋裂の手術の目的や時期はそれぞれ異なるので、少しご説明しましょう。

口唇裂の修復手術には、外見を整えることに加え、口の周囲の筋肉がスムーズに動くようにするという目的があります。手術は生後3か月以降に行われ、必要に応じて修正手術を何度か繰り返す場合もあります。一方、口蓋裂の形成手術は1‐2歳の時期に行われ、口と鼻を隔てる壁を作り、言語機能を早期から訓練するという目的があります。

 

口唇口蓋裂の最新治療

口唇口蓋裂を持つ子供が外見上の理由でいじめに遭ったり、思春期以降に自分の容姿について深く悩むことは非常に多いかもしれません。口唇口蓋裂の手術による傷跡や成長に伴い唇のひきつれや鼻の変形が目立つようになる場合があります。何か画期的な対策はあるでしょうか?

最近の口唇口蓋裂の手術においては、「美容」を重視する病院は多いようです。大学病院の形成外科・美容外科では、レーザーにより傷跡を目立たなくする治療やスキンケアを重視して行ったり、歯科・皮膚科・小児科・形成外科などそれぞれの専門領域を超えてチームで治療にあたるところも増えています。また、手術には手技が大きく関係しますので、美容外科で経験を積んだ医師を探して執刀してもらうことで、少しでも傷跡を目立たなくできるでしょう。

今後さらなる飛躍を期待したいのが、美容外科や美容歯科の領域です。今美容外科で傷の修復に使われているのは「フラクショナルCO2レーザー」で、レーザーによって傷跡の皮膚に小さな穴を無数に開け、細胞の修復を促します。これは、傷が全く見えなくなるというわけではなく、凸凹が目立たなくするというものです。また美容歯科は審美歯科のある歯科医院で扱っており、歯列矯正やインプラントを子供の成長に応じて計画的に行っていくことができます。

何よりも、口唇口蓋裂のお子様を持つ親御さんや口唇口蓋裂を持つ方ご本人が、希望をもって治療に取り組んでいかれることを願います。

 

 

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