症状・疾患別受診すべき医療機関-⑧女性の症状・疾患(産婦人科)

症状・疾患別受診すべき医療機関-⑧女性の症状・疾患(産婦人科)

産婦人科の疾患とは

今回は産婦人科を受診すべき症状・疾患はどのようなものか、そしてクリニックと病院とどちらを受診すればいいかのお話です。

産婦人科はもちろん女性に関わる疾患を専門的に診療していますが、この科が扱う領域は大きく3つに分けられることをまずおさえておきましょう。

  • A.婦人科:女性の生殖器(卵巣や子宮など)の腫瘍(がんや筋腫)、感染症や、女性ホルモンのバランスに関わる疾患を扱う領域
  • B.生殖医療(不妊治療):妊娠するまで(主に不妊症)を扱う領域
  • C.産科:いわゆるお産(妊娠~出産)を扱う領域

 

この3つの領域は、同じ産婦人科でも使用する検査器具、治療器具などの設備、医師に必要な専門知識が異なりますので、どの産婦人科でも全ての女性に関わる疾患を診療できるわけではないのです。

もちろん、どの領域も診療している産婦人科医・医療機関もありますが、ご自身が求めている医療を扱っているかを前もって調べておかないと、入り口から迷ってしまう可能性があります。がんが心配になって産婦人科を受診したけど、「うちはお産が専門だから、別の婦人科を紹介しますね」という遠回りをしてしまうこともありうるのです。

 

A.婦人科を受診すべき症状

産婦人科のなかでも、婦人科を得意とする医師が在籍する医療機関を受診すべき症状には、以下のようなものがあります。

①月経(生理)の異常

  • 間隔が長い、短い、ばらばら
  • 生理が止まらない・多い
  • 血の色が黒い、うすい
  • 生理に伴う痛みが強い
  • 生理の前のいらいらが強い

以上のような症状は、婦人科の様々な疾患で生じます。生理の間隔に異常がある場合、ホルモンバランスを崩してしまう様々な状態が考えられます。量や、生理に伴う症状(痛みや精神状態の変化)は、ホルモンバランスに加えて、子宮筋腫や子宮内膜症といった疾患が隠れている可能性があります。

注意点として、あなたに「赤ちゃんがほしい(不妊症かも?)」という希望がある場合には、生殖医療(不妊治療)を行っている医療機関を受診したほうがよいでしょう。上記のような症状・疾患はあなた自身にとってつらいものですが、不妊症の原因となっていることがあるからです。ですので、上記症状に関しては、自分の症状に関して治療を望むのか、妊娠を望むのかによって受診すべき医療機関が変わってきます。

②おりもの(帯下)の異常

  • 量が多い
  • 血が混ざる
  • におい、色がおかしい

これらの症状からは、感染症が考えられます。まずは婦人科を受診しましょう。

 

“症状”がなくても、以下のようなご要望がある場合は、婦人科を受診します

③避妊したい・生理をずらしたい

④子宮がん・卵巣がんなどの悪性腫瘍が気になる

 

①~③では、婦人科を得意としている医療機関であれば大病院よりもまずクリニックを受診すべきでしょう。上記では簡略化して記載しましたが、原因疾患は多岐にわたるため、クリニックである程度原因を絞ってから、適した専門機関を紹介してもらうほうが効率的です。

④では、診断の進行状況によって適した医療機関が変わってきます。特に症状はないけれども、検診してほしい、または、がんかどうかわからないけれども何らかの症状があるという状況では、まずはクリニックを受診したほうが、スムーズに検査が進められると考えられます。そこで、要精査あるいはがんの確定診断にいたって、精密検査・治療が必要な場合に大病院を含めた専門機関を紹介してもらいましょう。すでに確定診断がついていて、治療の段階にあるかたは、名医を探してセカンドオピニオンを聞いてみてもよいでしょう。

 

B.生殖医療(不妊治療)を扱う医師・医療機関を受診すべき症状

”症状”といってしまうには違和感がありますが、「赤ちゃんがほしいのに妊娠しない」方は、生殖医療(不妊治療)を行っている医療機関を受診しましょう。産婦人科医が不妊治療を扱っていることは変わりませんがその内容は一昔前に比べると非常に専門特化したものとなっていて、産婦人科医のなかでも不妊治療専門の医師でなければ、最善の治療はできないといっても過言ではないでしょう。

医療機関の区別ですが、不妊治療に関しては、「クリニックだから設備・治療が限られる、大病院なら充実した治療が受けられる」という一般論が当てはまりません。専門的な検査・治療設備が必要なだけに、クリニックであっても、不妊治療を扱っている機関では十分な設備を揃えています。逆に、大病院であっても、不妊治療にあまり力を入れていない機関では、専門的な不妊治療は行えないこともよくあります。ですので、病院の規模ではなく、どれだけ不妊治療に力をしれて設備・医師が充実しているか、実績があるかを前もって調べる必要性が高い分野になります。

1つできるアドバイスとしては、「不妊症かも?」と思ったら、なるべく早く受診することをおすすめします。日本産科婦人科学会は、不妊症を「夫婦が妊娠を希望して”1年”以上性生活を行っているにもかかわらず妊娠しない場合をいう」と定義しています。実は以前は”1年”ではなく”2年”だったのですが、最近変更されました。これは、たとえ最善の技術で不妊治療を行ったとしても、女性が高齢になるほど治療の成功率が下がる(妊娠しにくくなる)ことから、なるべく早く不妊治療を受けてもらうようにしたいというメッセージが込められていると考えられます。

 

C. 産科を受診すべき症状

これも”症状”といってしまうには違和感がありますが、「赤ちゃんができたかも(妊娠したかも)」という方が産科を受診します。多くの場合、市販の妊娠検査薬でご自身でも確認していることが多いと思いますが、確定診断、その後の妊婦健診などのために産科を受診しましょう。最近ではニュースなどでも話題になったこともありますが、”産科”が減ってきています。大病院の産婦人科であってもお産は扱っていないということも増えているため、前もって確認する必要があります。

当然ですが、妊娠・お産は、これ自体は病気ではありません。多くの場合は、お産を扱っている医療機関であれば、クリニックでも、大病院でも対応は変わりません。ただ、お産のなかにも“ハイリスク”とよばれるグループがあり、その場合には大病院を受診する必要がでてきます(ご自身では判断し難いので多くの場合は紹介してもらうことになります)。これは、妊娠期間中、または分娩時に、母体や胎児の健康にかかわる異常が出現する可能性が高いことを示します。高齢初産、前回の妊娠・分娩時に異常があった、健診中に母体・胎児に異常が認められた場合などがあります。具体的な状況にもよりますが、妊娠予定日よりも早く帝王切開が必要になったり、分娩時に緊急対応できる態勢が必要であったり、分娩後に胎児に特別な処置・管理(NICUでの管理など)が必要であったりしますので、クリニックでは対応できないことが多くなります。

また、特に妊娠経過に異常がなく、ハイリスクではなくても、”無痛分娩”を希望するなどの場合には、実施している施設としていない施設がありますので、前もって調べる必要がでてきます。

 

 

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