“ドクターショッピングの間にがんの症状が悪化?”ー「受診する」って難しい!⑤

“ドクターショッピングの間にがんの症状が悪化?”ー「受診する」って難しい!⑤

ドクターショッピングで失敗してしまった例

60代主婦のAさんは「大腸がん」と診断され、大きなショックを受けました。

初めに診断を受けたB病院の医師には、完全にがんを切除することは難しいので化学療法を勧められましたが、Aさんはどうしても根治治療を受けたいと思い、大腸がんで有名だといわれているC病院をネットで探し出し、受診することに決めました。

有名病院ゆえに1ヶ月ほど初診外来の予約がとれず、その間を一日千秋の思いで待ち、受診しましたが、C病院でも治療方針は変わりなく、化学療法を勧められました。そのまま一筋の光を求めて、転々と、D病院、E病院と受診先を変えました。しかし、どんなに受診先を変えても、医師から告げられるのは同じ治療法ばかり。その間家族も総出で、「がん」「治らない」「治療」などでグーグル検索をして出てくる東洋医学のクリニックや、免疫を上げるという個人輸入食品会社にも電話をかけました。

しかし、ついにある日、お腹に強い痛みが出現し、救急で受診したF病院で、「おそらく診断された数ヶ月前よりも病状が進行しているようで、もう今の体力では化学療法も難しいと思います。緩和ケアを検討された方がいいです」と告げられてしまいました…。

このAさんのケースは、「ドクターショッピング」で失敗してしまった例になります。

 

そもそも、「ドクターショッピング」とは?

ドクターショッピング

「ドクターショッピング」とは、「ショッピング」という名前のとおり、買い物するかのように、理想を求めてあちこちの病院や医師を転々とすることをいいます。

この状態が、患者さんに都合の良い診断・治療法を告げる医師や、同様の治療法でも患者さんを納得させられる医師が現れるまで、ずっと続きます。

そして、ドクターショッピングには、以下の様なデメリットがあります。

①何度も同様の検査をして、同様の診断・治療法を告げられることが多い
②余分な医療費がかかってしまう
③その間に病状が進行・悪化する危険性がある

もちろんドクターショッピングには何人もの医療機関を受診する過程で、患者さんが自身を徐々に納得させる、病状を受容していくという意義もありますが、基本的には患者さんにとってあまり良い結果をもたらすものではありません。

 

「セカンドオピニオン」と「ドクターショッピング」の違い

最大の違いとして、セカンドオピニオンは「現在の主治医にかかること」を前提としています。つまり、セカンドオピニオンでは別の医師の意見を聞くには聞くのですが、治療自体は主治医のもとで受けますので、完全に前医を忘れて次の病院を受診し続けるドクターショッピングとは全く異なります。

具体的には、

・紹介状を持って受診するのがセカンドオピニオン、紹介状がない場合もあるのがドクターショッピング
・すでにかかっている医師と相談してからじゃないと受診できないのがセカンドオピニオン、勝手に次の病院を受診してしまうのがドクターショッピング

という違いがあります。

そのため、セカンドオピニオンでは、前医からの紹介状や検査結果があリ、新しく受診した医師に現在の病状に関する情報が十分に行き届くために、何度も同じ検査をする必要がありません。(そしてセカンドオピニオン外来では、検査はしませんと明言しているところも多いです。)

 

適切な「セカンドオピニオン」を

Aさんが診断された「大腸がん」は、長年の研究によりわかってきた根拠のある標準的な治療方針が「大腸癌診療ガイドライン」で示されています。進行度合いによって、推奨される治療法が決まっているので、他の病院や他の医師ならより有効な治療法があるということはほとんどありません。

ただ、自身が何らかの疾患の診断を受けた際の信じられない気持ち、根治不能と言われた際の信じたくない気持ちは理解できます。そんな場合には、ドクターショッピングではなく、適切なプロセスを経てセカンドオピニオンを受け、主治医以外の医師の意見を聞きましょう。

セカンドオピニオンの際、どの様な医療機関にかかれば良いか、「こんな時はこの分類の医療機関に行こう」の記事でご紹介していますので、合わせて読んでみて下さいね。

時間とお金、何よりもあなた自身の体のために、適切な受診行動をとりましょう。

 

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