消化器内科 vs 消化器外科:胃がん・大腸がんー迷いやすい診療科⑤

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消化器内科 vs 消化器外科:胃がん・大腸がんー迷いやすい診療科⑤

胃がんとか大腸がんは消化器内科なの?消化器外科なの?

消化器は、口から肛門まで続く、とても「長い」器官です。上から順に、食道、胃、十二指腸、大腸、小腸、肝臓、胆嚢、脾臓、肛門という臓器で構成されています。

このようにたくさんの臓器で構成されていますから、現代医学が発展した今、「上部消化管」「下部消化管」「肝臓」といった医師の専門化も進んできました。

ただ、大別すると消化器内科と消化器外科に分けられます。それでは、この2つはどのように違うのでしょうか。

 

消化器内科と消化器外科の違い

単刀直入に説明してしまえば、消化器内科は、投薬や点滴など内科的な診療や治療をおこなう診療科であり、消化器外科は、外科的な手術で治療をおこなう診療科であるといえます。

侵襲(しんしゅう)が大きい、つまり「身体を大きく傷つける必要がある」治療を担うのは外科ですから、まずは内科で診療し、「がん」などで治療に手術が必要な場合は、外科へバトンタッチしていく。この流れが定石だといえます。実際、以前までは「がん発見」=「開腹手術」という意識だったので、すぐに内科から外科へ引き継がれていました。

しかし、現在は「内視鏡」や「カテーテル」といった治療技術の進歩により、状況が変わってきました。

例えば、内視鏡というカメラが付いた細い管を体内に入れることによって、がんを早期に発見することができるようになった分、早期に治療を始めることができ、患者さんの生存率が高まりました。

また、内視鏡を使った手術によって、必ずしも開腹手術を行う必要がなくなり、それに伴って全身麻酔をかける必要性もなくなったため、患者さんの身体的な負担が減少したのです。

もちろん外科医が行う開腹手術ほど侵襲が大きくないとはいえ、体内に管を入れ、異常部位をつかんだり、切ったり、焼いたりする、以前の内科医はしなかったような侵襲的な治療まで、消化器内科でも行うようになってきたのです。

では、どのようにして消化器科は治療法を選択しているのでしょうか。簡単に、胃がんと大腸がんを例に挙げてみましょう。

 

胃がん

通常、胃がんは日本胃癌学会が発表している「胃癌治療ガイドライン」などに則って治療法が選択されますが、専門的な内容となってしまいますので、ここではごく簡単なご説明にとどめます。

胃を切除しなければならないことがわかった場合、切除する範囲は、がんのある部位と病期によって決定しますが、リンパ節転移の有無も大きなポイントとなります。

リンパ節転移がある場合、がんと一緒に、胃の周りの転移している臓器も切除(リンパ節郭清)しなければならず、開腹手術が必要です。つまり、消化器外科で手術を受けます。

一方、リンパ節転移の可能性が低いがんでは、リンパ節郭清が不要となるため、内視鏡で胃粘膜だけを切除したり、腹腔鏡下で胃のごく一部だけを切除したりする方法が選択されます。つまり、消化器内科で手術を受けられる可能性もあります。

大腸がん

胃がんと同じ様に、大腸がんの場合も、大腸癌研究会から発表されている「大腸癌治療ガイドライン」などに則って治療法が選択されますが、専門的な内容となってしまいますので、ここではごく簡単なご説明にとどめます。

異常がみられた場合、肛門から内視鏡を挿入して、ポリープや早期がんのある場所や大きさ、形をよく観察し、ステージを判断することで、内視鏡治療に適しているか否かを判断します。もし進行がんだった場合、内視鏡治療の対象とはならず、開腹手術の適用となり、消化器外科で手術を受けることとなります。

一方、早期がんの場合は内視鏡手術の適用となり、内科で済む場合もありますが、内視鏡治療で切り取ったがん組織を顕微鏡でよく調べ、病理検査を行った後にリンパ節転移を起こす危険性があるとわかった場合は、追加で開腹手術を行うこともあります。

ちなみに、大腸の内視鏡について、詳しくは経験症例数の多い名医は大腸内視鏡検査において成功率が高いというコラムをご覧ください。

 

「あやしい」と感じたら、とりあえず消化器内科へ

消化器内科が手にした、画期的な文明の利器、「内視鏡」に頼ることで、がんの早期発見が可能となりました。

がんは早期発見・早期治療によって生存率がかなり高くなりますから、少しでも「あやしい」という症状を感じたら、まずは内視鏡検査を行っている消化器内科を受診しましょう。

(※あやしい消化器症状については、症状・疾患別受診すべき医療機関-①消化器の症状(消化器内科・消化器外科)参照)

消化器内科の医師が、もし外科的手術が必要だと判断した場合は、適切な治療を行ってくれる消化器外科を紹介してくれるでしょう。

 

 

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