「なんでもかんでも大病院」は”初診料”だけでなく”選定療養費”も払うことになります

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「なんでもかんでも大病院」は”初診料”だけでなく”選定療養費”も払うことになります

いきなり大病院を受診すると”初診料”が高くつく!?

ちょっとした風邪や体調不良でも大病院を受診したいっていう方多いと思います。「その辺の小さなクリニックより大病院のほうが先生も多いし安心感が」とか、「一流の有名病院だと最新の治療が受けられそう」といったブランド意識がそのような受診行動につながるのでしょうか。

でも、いきなり大病院を受診すると”初診料”1)がとられる、という話を聞いたことがある方や、”会計の際に意外に高くてちょっとびっくりした”という経験をされている方は、少なくないと思います。

今回は、クリニックからの「紹介状」を持たずにいきなり大病院を受診した場合にかかる、「初診時に支払う料金」についての話です。

実は大病院だけではなく、クリニックを受診しても、どの医療機関を受診しても、”初診料”はかかります。しかも「初診料」の金額はどこでも同じで、 2,820 円と決められています。これに対し医療保険が適用されるので、3 割負担の方では 850 円を窓口で支払うということになります。

ところが、大病院では「初診時に支払う料金」は、もっと高くなってしまうことがあります。それは「初診料」に加え、「選定療養費」というものがかかってくるからです。この「選定療養費」とは、”200 床以上の病院が紹介状を持参していない初診患者に対して請求する費用”のことで、この金額は病院が自由に設定することができ、医療保険は適用されないため、全額が患者の自己負担となります。

150802_初診料説明

「選定療養費」がいくらであるかは、受付フロアなど院内の見やすい場所に明示する義務がある他、各病院の ホームページにも掲載されていますので、受診する前に確認した方がいいでしょう。平均はおおよそ 2,000 円程度ですが、無料という病院も あれば、8,000 円という高額設定の病院もあり注意が必要です。

選定療養費分布

お判りいただけましたでしょうか。クリニックでも対応できそうな軽い症状でいきなり大病院を受診してしまうと、必要なかったはずのお金が数千円程度余分にかかってしまうのです。

では、なぜこのように大病院に対してのみ、初診時の「選定療養費」が設定されているのかでしょうか。

大きな目的としては、軽症で大病院を受診する患者を減らし、大病院の医師が専門分野の重症患者の診療に専念しやすくすることです。日本では、基本的に患者はどの医療機関でも自由に受診できる仕組みですので、患者が大病院に集中し、本来重症患者の診療を行うべき大病院の外来が、軽症患者で混雑してしまっているというのが現状です。そして、それを打開するために、国は「選定療養費」を設けて、費用という面で大病院へのアクセスを制限しようとしているわけです。

「お金がかかっても大病院がいい」という人もいらっしゃるかと思います。しかし、実際に自分や家族が重病になった場合、「軽症患者を診る前に重症患者を診てほしい」と思うのではないでしょうか?

この制度は、大病院が儲けるためのものでも、裕福な人だけが大病院を受診できるようにするためのものでもなく、適切な医療機関を、それを必要とする人が効率よく受診できるようにするためのものであるといえます。

ですので、もちろん大病院にかかるべき重症患者からは料金をとらないように「紹介状」という仕組みがあります。これはクリニックなどで、病院受診が適切と判断された患者に対して、医師が発行する病院へのお手紙で、これを初診の際に病院に持っていくと「選定療養費」の支払いは不要になります。

今回はお金の面から単純な「いつでも大病院志向」では損をするという話をしましたが、少し視野を広げると、個人個人で適した医療機関を選ぶことが医療全体の質を高めることにつながっていることがみえてくるのではないでしょうか。

 

1)正確には「選定療養費」のことを指しているが、通常まとめて「初診料」と呼ばれる

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