老眼(老視)は45歳ぐらいからだれもが!最近は老眼にコンタクトやレーシックも!

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[投稿日] '16/09/13 [最終更新日] '18/03/18 326views
老眼(老視)は45歳ぐらいからだれもが!最近は老眼にコンタクトやレーシックも!

老眼(老視)の概要

老視は一般的には老眼と呼ばれ、加齢とともに、眼球の水晶体の弾性が失われて調整力が弱まり、近くのものを見るときにぼやけ、見づらさを感じる目の老化現象のことです。45歳頃から自覚することが多く、日常生活の中で、本や新聞、携帯電話の文字など読むときに字が見えにくく、メガネをかけてもはっきりと見えにくくなります。目が疲れやすい、目のかすみ、頭痛、眼痛、肩こりなどの症状がでてきます。ひどい場合は、吐き気を伴うこともあります。見えにくさを感じながら凝視してしまうため、ドライアイ気味になり、涙が目にしみるという症状もあります。

また薄暗い部屋にいるときや、夕方になると、明るさが足りない場所での見えにくさも感じることが多くなります。その他、近いものを見ているときや何か作業をしている時、ふと遠くへ視線を移す場合、または、その逆で遠くから近くに視線を移した場合に、なかなか焦点が合わずにぼやけて見える、ということもあります。車の運転を長時間したあとに、手元が見えづらいことなどもあげられ、対策が必要です。また、新聞などの細かい字を30cm以上離さないと読めなくなった場合、老視が始まっていると考えられます。老視が始まると、65歳頃までは急激に症状が進行し、その後は症状の進行は緩やかになるといわれています。

 

老眼(老視)の原因

「調整力」とは何でしょうか?眼球は大変性能の高いカメラのような役割をしています。人は何かをみるとき、光を眼球の中に取り込み、その情報を脳に送ります。

細かい仕組みを説明すると、

  1. 目に入ってきた光は角膜から水晶体を通って屈折される(水晶体:カメラでいうレンズの役割)
  2. その光が眼球の奥にある網膜に到達(網膜:カメラでいうフィルムの役割)
  3. その網膜で正しく焦点があうように、眼の中の筋肉(毛様体筋)を動かして、水晶体の屈折が強くなるように調整する

この、水晶体を調整してものが見えるように調整する力のことを「調整力」と呼びます。

この調整力は子供の頃に最大に持っており、それ以降は加齢とともに徐々に低下すると考えられています。水晶体の周りに付着している毛様体筋によって、水晶体の厚みを調整しています。水晶体は加齢によって硬くなって変形しにくくなり、毛様体筋も筋力が低下することによって、水晶体の厚みをうまく調整できなくなります。そのため、近くのものに焦点を当てることができなってしまいます。これが老視の原因です。

 

老眼(老視)の症状

症状の自覚が現れるのは40代を過ぎてからですが、20代頃から水晶体の弾性や毛様体筋の状態は変化しています。また、眼の瞳孔は、周りの明るさによって大きさを変えて、水晶体に光の情報を送ります。その瞳孔の大きさを調整しているのが、瞳孔の周りにある、虹彩と呼ばれる筋肉です。この虹彩は、加齢に伴って小さくなっていきます。虹彩が老化することによって、筋力が衰え、瞳孔の拡大や縮小が困難になります。そのため、薄暗い場所で見づらさを感じたり、色のコントラストが識別できなくなったりします。

もともと遠視の人は、近くを見る時も調整力を使っているため、老視の症状の出現が早くなります。しかし、近視の人も老視にはなります。普段近視の人の場合は、近くに焦点が合っている状態なので、近くを見るために水晶体の厚みを変える必要がなく、老視の症状が現れていても自覚しにくいといえます。この場合、近くのものは比較的みえますが、さらに手前のものや、手元のものは見えにくくなります。遠視も近視もない人でも、老視がすすむと、35cm程度離れた近くのものが見えにくくなります。老視の場合、加齢とともに起こる症状のため、発症する年齢に個人差はあるものの、誰もがなりうると考えられます。

首や肩の血行が悪いと、眼に十分な栄養や酸素を行き渡らせることができないため、眼の老化を早めます。最近では、40代以下の方でも、携帯電話の画面やテレビ、パソコンなど長時間使用している場合が多く、老視に似た症状が出現する人も多いようです。毛様体筋にかなりの負担をかけていることが原因と考えられ、目を酷使させすぎず、疲れたら早めの休息が必要でしょう。

眼科 老眼

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老眼(老視)の治療法

老視用のメガネやコンタクトレンズによって、老視を矯正します。

老視用メガネ

最近では、100円ショップなどでも老眼鏡を購入することもできますが、目に合わないものを使用すると、余計に目に負担をかけてしまう可能性もあります。そのため、日常的に老視用のメガネを使う場合には、使用目的やライフスタイルに合わせて、きちんと調整したものを使用した方が良いでしょう。

老視の場合、調整力の衰えによって、近くのものがみえにくい症状が現れるため、実際の調整力と必要な調整力の差を補う単焦点レンズを装用します。遠視や近視の人は、本来のメガネと老視用の単焦点レンズの二つのメガネが必要となります。比較的近くのものだけを見る場合は、近用の単焦点レンズのみを使用する方も多いですが、これを一つのメガネにする場合、多焦点レンズや累進焦点レンズと呼ばれる遠近両用タイプを作成します。最近では、段階的に遠近が切り替わり、下に行くほど老視用になる累進焦点レンズが主流となっています。累進多焦点レンズにも種類があり、運転などをする方は遠近両用レンズ、室内で過ごす方の場合は中近両用レンズなど、生活スタイルによって、どこまで見えた方が良いのかの範囲を選ぶことができます。しかし、1枚のレンズを加工しているため、視野が狭くなる、境界がぼけてしまうなどといった問題点もあります。また足元や手元を見たときの違和感などもあり、慣れるまでに時間を要する場合もあります。また最近では、安価で作成することができる眼科店も増えてきましたが、一般的に普通のメガネに比べてやや高額であります。

遠近両用コンタクトレンズ

ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの2種類があります。一般的なコンタクトレンズと違い、遠くをみるための度数と近くをみるための度数が2つに分かれているタイプや、レンズ中心部から周辺に向かって遠用度数や中間度数、近用度数が分かれているタイプなどがあります。遠近両用メガネと違い、見え方が自然であり、外見上違和感がないなどメリットも大きいです。最近では使い捨てコンタクトレンズもあるため、衛生上でも安心です。ただし、見え方の比較では、あまり遠くがよく見えないこともあり、人によってはメガネと併用される方もいます。また老視は60歳頃まで進行していくため、数年おきに度数を変える必要がでてきます。

 

老眼(老視)の最新治療

老視は加齢とともに、誰もが起こる症状のため、老視そのものを食い止める治療はありません。しかし、老視による症状を和らげ、日常生活上かかる負担を軽減する手術があります。裸眼で生活ができるようになることが多いものの、費用が高額であることや、すべての眼科医が同様の手術を行っているわけではないため、よく検討しましょう。

老視に限らず、目に関する治療で万が一のことがあると、一生の生活に影響があるため、きちんと信頼のできる名医に治療をお願いすることをお勧めします。

モノビジョンレーシック

片眼を遠くが見えるように、もう片眼は近くが見えるように視力を調整し、両岸で見たときに近くも遠くも見えるように合わせレーシック手術のことです。見え方に慣れるまでに違和感を感じることがありますが、慣れてしまえば、メガネなしで生活することができます。ただし、長時間運転する方や、一日中パソコンを使用する方などには向いていない場合があります。また見え方になれるまで3ヶ月程度要することがあります。見え方の質は、遠近両用メガネに比べると下がる可能性があります。副作用として、ドライアイの症状がでることもあります。

アキュフォーカスリング

クリニックによって、「カムラインレー」「リーディングアイ」ともよばれます。片眼のみに、アキュフォーカスリングとよばれる小さなリングを角膜内へ挿入します。ピンホール効果によって、焦点深度が深くなり、新聞などの小さな文字が読めるようになります。見え方に慣れるまで3~6ヶ月程度かかります。近視・遠視などがある方は、まずレーシックでそれらの治療をする必要があります。デメリットは、費用が高額である点と術後ドライアイなどの後遺症が残る可能性があります。視力が安定するかどうかは個人差があります。

マルチフォーカルIOL(多焦点眼内レンズ)

老視で白内障がある方の場合、白内障を取り除いて、遠近または遠中近に焦点をもつレンズを眼内挿入することによって裸眼で遠近ともに見えるようになります。デメリットは、術後に周囲がギラついてみえる「ハロー」とよばれる現象が起こりやすくなること、見え方に慣れが必要であること、また費用が高額であることがあげられます。また、焦点がずれてしまった場合などは、再手術が必要になることもあります。

 

 

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