前立腺肥大の症状と緩和するための方法

tag / / / / / / / / /
[投稿日] '16/05/21 [最終更新日] '18/03/18 409views
前立腺肥大の症状と緩和するための方法

前立腺肥大の概要

前立腺は膀胱の下にあるクルミくらいの大きさの臓器で、中心を尿道が通っており、男性にしかありません。前立腺は、精液の構成成分である前立腺液を分泌したり、精子に栄養を与える、精子の運動能力を高めるなどの役割があります。この前立腺が大きくなることで膀胱や尿道が圧迫され、尿の出が悪くなる病気が前立腺肥大です。

前立腺がんと似ていますが、前立腺肥大はいわゆる良性腫瘍で、転移したり直接命を脅かすようなことはありません。前立腺がんが尿道から遠い外側に発生することに対し、前立腺肥大は尿道に近い内側から発生するため、早い時期から排尿障害が起こりやすくなっています。

 

なお、前立腺がんについては以下のコラムで説明していますので、合わせてご覧ください。

前立腺がん(1/3)-泌尿器科:知っておきたい疾患
前立腺がん(2/3)-泌尿器科:知っておきたい疾患
前立腺がん(3/3)-泌尿器科:知っておきたい疾患

 

平成26年度の厚生省患者調査によれば、前立腺肥大の方は51万人となっており、年齢とともに増加する傾向があって55歳以上の男性の5人に1人が前立腺肥大といわれています。

主な症状は、尿道や膀胱を圧迫することによる排尿障害です。トイレが近くなる頻尿、夜何度もトイレに起きる夜間頻尿、尿がすぐにでない、尿が出るのに時間がかかる、排尿後も残っている感じがする残尿感、尿の勢いがない、などがあります。特に交感神経が優位になると筋肉が収縮し、尿道を塞ぎやすく症状が出やすいといわれています。

交感神経とは、活動しているときや緊張しているとき、ストレスを感じているときなどに働く神経で、反対に副交感神経はリラックスして休んでいるときや眠っているときに働く神経です。ですから、なるべくリラックスしていたほうが症状が出にくいといえます。

進行するにつれ前立腺が大きくなり、尿道を完全に塞いでしまうことで尿が出なくなってしまう尿閉という状態になることがあり、さらに酷くなって腎臓に尿が溜まって腎臓が腫れると水腎症となり、腎機能障害が起こります。また、膀胱内に尿が溜まりやすくなるため膀胱炎などの感染症にかかりやすくなったり、膀胱内に結石ができやすくなります。

 

前立腺肥大の原因

前立腺肥大の原因は明確には解明されていませんが、年齢とともに増加することから男性ホルモンの働きが関与していると考えられています。また、肥満や高血圧、糖尿病、高脂血症などとも関係しているといわれています。男性ホルモンは女性ホルモンによって過剰に分泌されるのが抑えられていますが、最近ではイソフラボンが女性ホルモンに似た働きがあるため、大豆製品などを摂取することで予防できるという研究結果もあります。生活習慣を整え、健康的な生活をすることは、どの病気の予防にも共通するといえますね。

また、前立腺肥大の症状を緩和させる方法として、交感神経を刺激しないよう、お酒や唐辛子などの刺激物を避けることが挙げられます。特にアルコールは頻尿が加速するため控えたほうが良いようです。また、便秘によっても圧迫が強くなるため便通を整えることや、水分は日中に適度に摂取し、夜は控えるようにすることなども症状緩和に役立ちます。

 

名医検索サイトクリンタル
名医検索サイトクリンタルでは日本全国の約30万人の医師から厳選された名医だけを掲載しております。手術数や外来の待ち時間など、受診する名医を決めるために必要な詳細情報を掲載しておりますので、受診先を検討される際の参考にしてください。

「どの名医に治療をお願いすればよいのかわからない!」とお悩みの方には、クリンタルの名医紹介サービスをお勧めしています。クリンタルが独自に厳選した「3,500人の有数の専門医」「35,000人の街の名医」の中から、あなたの病気/症状やご希望を考慮して、クリンタルの医師が最適な名医をご紹介します

クリンタルの名医紹介サービス